【症例報告】ランニング開始後に膝の痛みと腰痛が出た20代男性|ランナー膝・伸展型腰痛への施術例
2026年06月18日

こんにちは。江東区の大島駅前・住吉駅前にあるサモーナスポーツ整骨院です。
今回は、ランニングを始めてから膝の痛みが出るようになり、さらに腰を反らした時の腰痛もみられた20代男性の症例についてご紹介します。
ランニングは健康維持やダイエット、マラソン大会への挑戦など、幅広い目的で取り組まれている運動です。一方で、身体が十分に適応していない状態で走行距離や頻度を急激に増やしてしまうと、膝や腰などに過度な負担がかかり、痛みにつながることがあります。
特に、膝の外側に痛みが出る「ランナー膝(腸脛靭帯炎)」は、ランニング愛好家に多くみられる代表的なスポーツ障害のひとつです。膝だけに原因があるわけではなく、股関節や骨盤の機能低下、筋力バランスの乱れなどが関係しているケースも少なくありません。
今回の患者さんも、2ヶ月半前からランニングを始め、1ヶ月半ほど経過した頃から膝の痛みを感じるようになりました。今後はマラソン出場を目指しているため、単に痛みを軽減するだけでなく、再発予防やパフォーマンス向上も視野に入れた施術を行いました。
【症例概要】ランニングで膝の外側が痛い20代男性|ランナー膝と腰痛で来院

20代男性。
主なお悩みは、ランニング時に出る膝の痛みと、腰を反らした時に出る腰痛でした。
ランニングを始めた当初は問題なく走れていたものの、徐々に走行距離が増えていくにつれて膝の違和感を感じ始め、その後痛みへと変化していったとのことでした。
また、日常生活では大きな支障はないものの、腰を反らした際に腰部へ痛みが出る状態もみられました。ランニングを継続したい気持ちはあるものの、「このまま走り続けて悪化しないか」という不安を抱えて来院されました。
症状や検査所見からは、ランナー膝と伸展型腰痛が疑われる状態でした。
【原因分析】ランナー膝と腰痛の原因を探る初回評価・検査結果

サモーナスポーツ整骨院では、痛みが出ている部位だけを評価するのではなく、身体全体の連動性や機能面まで確認します。
ランニングは全身運動であり、膝の痛みであっても原因が骨盤や股関節、体幹機能に存在することが少なくありません。そのため、姿勢評価、関節可動域、筋力、柔軟性、動作分析などを総合的に確認します。
今回の評価では、立位姿勢において骨盤後傾の傾向がみられました。
骨盤が後傾すると股関節の伸展可動域が制限されやすくなり、本来股関節で吸収すべき負荷を膝や腰が代償するようになります。ランニングでは股関節の伸展動作が推進力を生み出す重要な要素であるため、この機能低下は膝や腰への負担増加につながります。
また、FFD(立位体前屈)では柔軟性の低下が確認されました。特にハムストリングスや臀部周囲の筋緊張が強く、骨盤の動きを制限している可能性が考えられました。
理学検査では、
・トーマステスト陽性
・HBD陽性
・右オーバーテスト陽性
・右グラスピングテスト疑陽性
という結果でした。
これらの所見から、腸腰筋、大腿四頭筋、大腿筋膜張筋、腸脛靭帯などの柔軟性低下が認められました。
特にオーバーテスト陽性は腸脛靭帯や大腿筋膜張筋の緊張を示唆する所見であり、ランナー膝との関連性が高いと考えられます。
一方で、
・内外反ストレステスト陰性
・SLR陰性
・FNS陰性
であったため、膝関節の靭帯損傷や神経症状を強く疑う所見は認められませんでした。
これらの結果から、今回の症状は構造的な損傷というよりも、筋肉や関節機能のアンバランスによって生じている可能性が高いと判断しました。
【筋力・骨盤評価】ランナー膝につながる股関節機能低下と身体の歪み

筋力評価では、
・腸腰筋 MMT3
・中殿筋 MMT4
という結果でした。
特に左側で筋力低下が目立っていました。
腸腰筋は股関節を屈曲させる筋肉として知られていますが、それだけではありません。骨盤や腰椎を安定させる役割も担っており、ランニング時には脚を前方へ振り出す動作や姿勢保持に大きく関与しています。
一方、中殿筋は骨盤の横方向の安定性を担う重要な筋肉です。
ランニングでは常に片脚支持の状態が繰り返されます。その際、中殿筋が十分に機能していないと骨盤が左右に傾きやすくなり、膝関節へ不要なねじれストレスが加わります。
特にランナー膝では、中殿筋の筋力低下が関与しているケースが多く報告されています。
また、歪み検査では右下がりの傾向が確認されました。
骨盤の左右差が存在すると、左右の脚にかかる荷重バランスが崩れます。その結果、片側の膝や股関節へ負担が集中しやすくなり、ランニングフォームにも悪影響を及ぼします。
今回の症例では、
・骨盤後傾
・骨盤の左右差
・股関節周囲の柔軟性低下
・腸腰筋の機能低下
・中殿筋の筋力低下
・大腿筋膜張筋および腸脛靭帯の過緊張
これらが複合的に関与し、膝と腰の症状を引き起こしていると考えました。
【施術内容】ランナー膝と伸展型腰痛に対して行った施術とセルフケア
今回の施術では、膝の痛みだけを対象とするのではなく、症状の根本要因と考えられる骨盤・股関節・筋機能の改善を目的として施術を行いました。
実施した内容は以下の通りです。
・骨盤矯正
・ハイボルト施術
・手技療法
・クラムシェル
骨盤矯正では、骨盤の傾きや左右差を整え、股関節や腰椎が本来の機能を発揮しやすい状態を目指しました。
骨盤の位置が改善すると、股関節の可動域が広がりやすくなり、ランニング時の推進力や衝撃吸収能力の向上も期待できます。
ハイボルト施術では、腸腰筋と中殿筋に対してアプローチを行いました。
ハイボルトは筋肉や神経の反応を確認しながら施術できるため、痛みの原因となっている組織の特定や機能改善に有効です。
腸腰筋の機能改善によって腰椎への負担軽減を図り、中殿筋への刺激によって骨盤の安定性向上を目指しました。
手技療法では、
・大腿四頭筋
・ハムストリングス
・臀筋群
・腸腰筋
・大腿筋膜張筋
などの筋緊張を調整しました。
筋肉の柔軟性が改善することで関節の動きがスムーズになり、ランニング時の負担軽減につながります。
さらに、自宅で継続できるセルフケアとしてクラムシェルを指導しました。
クラムシェルは中殿筋を効率よく活性化できる代表的なエクササイズです。骨盤の安定性向上や膝のブレの改善に有効であり、ランナー膝の再発予防にも役立ちます。
【施術結果】初回施術後の変化と今後の改善計画
初回施術後、腰を反らした際に出ていた腰痛は消失しました。
これは骨盤や股関節周囲の機能改善によって、腰椎への過剰な負担が軽減されたためと考えられます。
一方で、膝の痛みに関してはランニングという特定動作で発生する症状であるため、実際に走行した際の反応を確認する必要があります。
ランナー膝は施術直後に症状が軽減しても、
・走行距離
・ランニングペース
・路面状況
・フォームの乱れ
・疲労の蓄積
などによって再発することがあります。
そのため、施術室内での評価だけでなく、実際のランニング時の状態を確認しながら段階的に改善を進めることが重要です。
今回の患者さんの目標は、痛みなくランニングを継続し、将来的にマラソンへ出場することです。
そのため今後は、
・柔軟性改善
・股関節機能向上
・中殿筋強化
・体幹安定性向上
・ランニングフォーム改善
を段階的に進めていく予定です。
【ランナー膝の原因】ランニングで膝の外側が痛くなる理由とは?

ランニングで膝が痛くなる原因は、必ずしも膝そのものにあるとは限りません。
特にランナー膝では、膝の外側に痛みが出ることが特徴ですが、その背景には身体全体の機能低下が隠れていることがあります。
代表的な要因としては、
・股関節の柔軟性低下
・中殿筋の筋力低下
・骨盤の傾き
・大腿筋膜張筋の過緊張
・腸脛靭帯へのストレス増加
・ランニングフォームの乱れ
などが挙げられます。
例えば股関節が十分に動かない状態では、着地時の衝撃を吸収しきれず膝へ負担が集中します。
また、中殿筋が弱いと膝が内側へ入りやすくなり、腸脛靭帯への摩擦ストレスが増加します。
さらに、腸腰筋や大腿四頭筋の柔軟性低下は骨盤や腰椎の動きにも影響し、膝痛だけでなく腰痛を併発する原因になることもあります。
そのため、ランニングによる膝の痛みを改善するためには、膝だけを施術するのではなく、骨盤・股関節・体幹を含めた全身評価が重要になります。
【江東区でランナー膝にお悩みの方へ】膝の痛みや腰痛を繰り返さないために
ランニングによる膝の痛みは、単に休めば改善するケースもありますが、根本的な原因が残っていると再発を繰り返してしまいます。
特にランナー膝は、身体の使い方や筋力バランスが大きく関係するため、痛みだけを追いかけるのではなく原因を見つけることが重要です。
痛みがある状態で無理にフォームを変えようとしても、身体がその動きに対応できず、別の部位へ負担が移ることもあります。
まずは身体の歪みや柔軟性、筋力バランスを整え、正しく身体を使える状態を作ることが大切です。
そのうえでフォーム改善やトレーニングを行うことで、より効率的で負担の少ないランニング動作を獲得できます。
「走ると膝の外側が痛い」
「ランニングを始めてから膝が痛くなった」
「膝だけでなく腰も痛くなる」
「マラソンに出たいけれど痛みが不安」
このようなお悩みがある方は、無理をして走り続ける前に一度身体の状態を確認することをおすすめします。
江東区の大島駅前・住吉駅前にあるサモーナスポーツ整骨院では、膝の痛みだけでなく、骨盤・股関節・筋力・柔軟性・動作分析まで総合的に評価し、スポーツを続けられる身体づくりをサポートしています。
ランニング中の膝の痛みや腰痛でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
【まとめ】ランナー膝は膝だけでなく骨盤・股関節の評価が重要
今回の症例では、ランニング開始後に膝の痛みが出現した20代男性に対し、骨盤の歪み、股関節周囲の柔軟性低下、腸腰筋および中殿筋の機能低下に着目して施術を行いました。
初回施術後には伸展時の腰痛が消失し、膝の痛みに関してはランニング時の反応を確認しながら継続的な改善を進めていく方針となりました。
ランナー膝は膝だけの問題ではなく、骨盤や股関節、筋力バランス、ランニングフォームなど複数の要因が関係して発生することが少なくありません。
そのため、痛みのある部位だけを見るのではなく、身体全体を評価しながら改善を進めることが重要です。
江東区大島駅・住吉駅周辺で、ランニングによる膝の痛みや腰痛にお悩みの方は、サモーナスポーツ整骨院へお気軽にご相談ください。
この記事の執筆者:中澤 武士(なかざわ たけし)
保有資格:
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柔道整復師(国家資格)
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NSCA-CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
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NASM-PES(パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト)
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中学校・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
プロフィール:
スポーツ現場から医療分野まで幅広く携わる実践型トレーナー・施術者。
これまでに、大相撲の横綱をはじめとする幕内力士、新極真空手日本代表、プロボクサー、デフフットサル日本代表、競輪選手、実業団選手、市民ランナーなど多様な競技者をサポート。
施術による痛みの改善から競技復帰、さらにはパフォーマンス向上まで一貫したサポートを行うことを強みに、学生アスリートからトップ選手まで高い信頼を得ている。
現在は、江東区エリアにて「サモーナスポーツ整骨院」「パーソナルトレーニングジム サモーナ」のエリアマネージャーとして、現場での施術・トレーニング指導に従事。スタッフ教育にも力を入れ、後進トレーナーの育成にも積極的に取り組んでいる。
区の行政事業における体操教室、トレーナー専門学校での学生教育、同業トレーナーへの指導、社内研修での講師など、教育・普及活動にも幅広く参加。
「根本改善・再発防止・パフォーマンス向上」を掲げ、身体の本質を見極める全身アプローチを信条に、多くの利用者が長く健康で動ける身体づくりをサポートしている。
この記事の監修者:鮫島 洋一(さめしま よういち)
保有資格:
- 柔道整復師(国家資格)
- 鍼灸師(国家資格)
- あん摩マッサージ指圧師(国家資格)
- JSPO-AT(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー)
- NASMフィットネスエデュケーター
プロフィール:
メディカルトレーナーとして、甲子園大会や世界陸上など国内外のスポーツ現場に帯同。トップアスリートから成長期の学生アスリートまで、競技復帰・再発防止・パフォーマンス向上を見据えた施術・指導を行っている。
スポーツ障害に対する専門的な視点と、根本改善を重視した全身アプローチで、多くの競技者のサポートに携わってきた。
現在は江東区エリアにて「サモーナスポーツ整骨院」「パーソナルトレーニングジム サモーナ」を運営し、地域の運動愛好家・学生アスリートからの信頼も厚い。また、トレーナー教育のための専門学校のコース長として教育の現場でも活躍している。









