野球肘

「投げ終わったあと、なんとなく肘の内側が重い…」

「ボールを離す瞬間に痛みが走る」

そんな違和感を感じながらも、「成長痛かな？」「投げすぎただけかも」と思って我慢していませんか？

それはもしかすると、野球肘かもしれません。

野球肘は、ピッチャーやキャッチャーを中心に、投球動作を繰り返すことで肘に負担がかかって起こるスポーツ障害です。特に、成長期の小中学生の選手に多く見られます。早期に対応すれば回復が早い一方で、無理をして投げ続けてしまうと関節の損傷が進行し、手術が必要になるケースもあるため注意が必要です。

こんな症状、見逃していませんか？

• 投げ終わったあとに肘の内側や外側が痛む
• 遠投やピッチングで肘に「ズキッ」と痛みが走る
• ボールをリリースする瞬間に肘が抜けるような感覚がある
• 肘が完全に伸びない／曲がらない
• 肘を押すとピンポイントで痛む

このような症状が見られる場合は、早めに専門的な検査・治療を受けることが大切です。

「痛みはあっても、大会が近いから…」

「フォームを変えるのが怖くて、我慢している」

そういった気持ちもよくわかります。

ですが、身体は“限界のサイン”を出しているかもしれません。そのまま続けてしまうことで、長期離脱や選手生命に関わる問題に発展することもあります。

本記事では、野球肘の症状、原因、治療法、そしてサモーナスポーツ整骨院でのサポート体制について、詳しく解説していきます。お子さんの「いつもと違う肘の痛み」に気づいたら、ぜひ最後までお読みください。

野球肘の症状は、「痛み」だけではありません。むしろ初期の段階では、選手本人でさえ**「何かおかしい気がする」程度の違和感**しかない場合もあります。

そのまま投げ続けてしまうことで、肘関節の損傷が進行し、長期間の休養や、手術を必要とする状態になることもあるため注意が必要です。

代表的な症状

• 投球後の肘の内側・外側・後方の痛み
  
  → 投げたあとにズキズキと重だるさを感じる。特に肘の内側が痛い場合は要注意です。

• リリース時の“抜ける”ような違和感
  
  → 投げる瞬間に力が入らない、ボールが指にかからないといった感覚。

• 肘の可動域制限（完全に曲げ伸ばしできない）
  
  → 関節の中で骨や軟骨に変化が起きている可能性があります。

• 遠投・ピッチングでのコントロール低下や疲労感
  
  → 投球数が少なくても、すぐに肘に疲れが溜まるようになる。

• 肘を押すと鋭く痛むポイント（圧痛）がある
  
  → 特に内側の出っ張り（内側上顆）や外側の骨に痛みがある場合は注意。

症状のタイプ別に見ると…

野球肘は、痛みの出る場所によって以下の3タイプに分かれます：

1. 内側型（内側上顆障害）

肘の内側にある「内側上顆」という骨に負担がかかるタイプで、成長期の小学生・中学生に最も多い症状です。繰り返し投げることで、骨が引っ張られて炎症や剥離（裂離）が起きる可能性があります。

2. 外側型（離断性骨軟骨炎）

肘の外側に痛みがある場合は、骨や軟骨が損傷している深刻なケースも。

放っておくと軟骨が剥がれてしまい、手術が必要になることもあります。

3. 後方型（肘頭障害）

フォロースルーの動作で肘の後ろ側に痛みが出るタイプ。肘を強く伸ばすプレー（送球・スローイング）で多く、成長期の骨に衝撃が加わることが原因です。

保護者の方へ：見逃されやすい症状に注意

子どもたちは、「痛い」と言うと試合や練習に出られなくなるかもしれない…と不安になって我慢する傾向があります。

「今日は投げたくない」「キャッチボールを嫌がる」「投球後に無言で腕をさする」など、行動の変化から異変に気づくことも大切です。

次の章では、こうした症状がなぜ起こるのか（原因・リスク）について詳しく解説します。

肘を守るために、まずは正しい理解から始めましょう。

野球肘の原因とリスク要因とは？～投げ方・成長期・練習量、どれも無関係じゃない

野球肘は、単なる「投げすぎによる肘の痛み」ではありません。肘に痛みが出ているとしても、その本当の原因が“肘そのもの”にあるとは限らないのです。

実際には、投球フォーム、全身の柔軟性、筋力のアンバランスなど、身体全体の“動きのつながり（運動連鎖）”の乱れが引き金になっているケースが非常に多く見られます。

野球肘の原因とリスク要因

① 投球動作による繰り返しの負担

毎日の練習や試合での反復動作により、肘には強いストレスが加わり続けます。特に成長期の骨や軟骨は未発達で傷つきやすく、負荷が一点に集中すると炎症や損傷が起こりやすい状態になります。

② 「肘に負担がかかるフォーム」になってしまう背景

肘に負担がかかる原因として、投球フォームそのものに問題があることも多いのですが、そのフォームが崩れてしまう原因を辿ると、次のような全身の機能的な問題に行き着くことがあります：

• 股関節や胸椎の可動域が狭い
  → 上半身の回旋が不十分で、腕だけで投げてしまう
• 体幹（コア）の安定性が弱い
  → 下半身の力が上半身に伝わらず、肘・肩に無理な力がかかる
• 肩甲骨の動きが悪い
  → 腕の軌道がブレて、肘にねじれや引っ張りが加わる
• 足首や膝など下半身の硬さ
  → 下半身のエネルギー伝達が不十分に

このように、「肘に痛みが出る」＝「肘の問題」ではなく、むしろ“全身の動作のクセ”や“可動域の制限”から生まれているケースが非常に多く見られます。

③ 痛みが引いたからといって、すぐ復帰するのは危険

野球肘は、一時的に痛みが消えても、フォームや柔軟性・筋力の問題が改善されていない限り、再発するリスクが高い障害です。

「肘の痛みがなくなった＝治った」ではなく、“なぜ痛みが出たのか”という原因に向き合い、動作や身体機能を整えることが本質的な改善につながるのです。

保護者・選手が知っておくべき再発のリスク

• 痛みが取れても、フォームがそのままなら同じ場所に再び負担がかかる

• 可動域や筋力に偏りがあると、再び肘が限界を迎える

• 成長期である今のうちに正しい動作習得と柔軟性強化を行わなければ、将来的な肩・腰の障害につながることも

本当に必要なのは、“全身の見直し”

痛みを和らげるだけの治療では、選手を守ることはできません。

野球肘の根本改善と再発防止には、次の3つが欠かせません：

• 可動域の改善（股関節・肩関節・体幹）

• 全身の筋力バランスの調整と強化

• 投球フォームや身体の使い方の再教育

この「全身を診る視点」こそが、痛みの再発を防ぎ、選手の将来を守るために最も重要な考え方です。このような視点を踏まえた対応が可能な整骨院は限られています。

野球肘の本当の原因は、肘だけにあるとは限りません。サモーナスポーツ整骨院では、この考え方をベースに、痛みの緩和だけでなく**「再発しない身体づくり」までを一貫してサポート**しています。

「肘が痛いから肘だけを治療する」といった一時的な対応ではなく、動作・柔軟性・筋力バランスを評価し、全身からアプローチする治療法が、私たちの強みです。

野球肘に対する施術の流れ

① 問診と検査（プレー状況のヒアリング含む）

投球時の痛みの出方、発症タイミング、プレー環境、練習量などを丁寧に伺い、個別性の高い治療計画を立てます。

② 姿勢・動作評価＋投球動作の分析

フォームに潜む肘への負担の原因を洗い出すため、姿勢や肩甲骨・股関節の使い方、体幹の安定性を詳細に評価。必要に応じてスロー映像や体の連動性チェックも行い、動作の癖を把握します。

③ 理学検査・筋力バランスの確認

関節の可動域、筋力の左右差、緊張の強い部位をチェックし、肘だけでなく全身の状態を把握。これが“本当に必要な施術”を選ぶ基準となります。

④ 局所と全身へのアプローチ

その日の状態に応じて、以下を組み合わせて施術を行います：

• ハイボルト療法（鎮痛・炎症抑制）

• マイクロカレント（組織回復促進）

• 筋膜リリース・ストレッチ

• 体幹・下肢・肩甲帯へのスポーツ整体

• 腹圧・呼吸・連動トレーニングの導入

痛みが強い初期段階では、患部を直接刺激せず、他部位の改善からアプローチ。肘に痛みがあっても患部以外の、肩・体幹・股関節の連動改善などのトレーニングは同時進行できます。

痛みがある部分以外の弱点に対して「いかに早期に対応するか？」が早期復帰のために非常に大切な考え方です。

サモーナ整骨院の強み：再発を防ぐ「投球動作の最適化」

• 単に「痛みが引いた」では終わらせません

• フォームの癖や体の使い方を**“動作そのもの”から見直す**

• 投球再開までの段階的な復帰プログラムを個別設計

• 保護者や指導者へのフィードバックも実施

「再発しない」「もっとパフォーマンスを高める」ことを見据えたリハビリにより、肘を守りながら競技を続けられる体を作ることが目標です。

江東区エリアの他院とここが違う！

• 痛みのある場所だけを揉んで終わる治療ではありません
• 全身から原因を分析・改善する整骨院は数少ない
• スポーツ現場の知見を持つ施術者が在籍し、復帰までを伴走
• 大島駅・住吉駅からアクセス良好で、部活動帰りの通院も◎
• 専用のリハビリエリアも完備

痛みの原因を見極め、競技を続けながら肘を守りたい。そんな選手・保護者の皆さまのために、**「本当に必要なケアと、未来につながる指導」**をご提供しています。

野球肘は、決して珍しいケガではありません。特に、成長期の野球選手にとっては“通過点”になりがちな障害とも言えます。

しかし、大切なのは「また同じ痛みを繰り返さないこと」。そして、「今のうちに正しい身体の使い方を覚えること」です。

覚えておきたい３つのポイント

① 野球肘は“肘だけの問題”ではない

痛みが出ているのは肘ですが、原因は肘以外にあることがほとんどです。股関節や体幹、肩の動き、足の踏み込みなど、身体の連動がうまくいかない結果として、肘に過剰な負担が集中しているのです。

② 痛みが消えても「治った」とは限らない

一時的に痛みが引いても、フォームや柔軟性・筋力のバランスが改善されていなければ、またすぐに再発します。「なぜ痛くなったのか」を理解し、根本から修正することが再発防止のカギです。

③ 自己判断せず、信頼できる専門家に相談する

「投げすぎかな？」「ただの筋肉痛かも」と軽く見てしまうと、回復までに時間がかかったり、関節に後遺症が残ることもあります。早期の評価と適切な介入が、選手の将来を守ります。

🏥 サモーナスポーツ整骨院ができること

• 痛みのケアから競技復帰まで、段階的にサポート

• 肘だけでなく、全身の動作・バランス・柔軟性を総合的に評価

• 再発防止・パフォーマンス向上を見据えたリハビリと指導

• 保護者・指導者へのフィードバックや家庭でのケア指導も充実

野球が好きで、もっと上手くなりたい。その想いを、大切な肘のケガで止めてしまわないように。サモーナスポーツ整骨院は、選手の“これから”を守る整骨院として、全力でサポートします。

よくある質問（FAQ）～野球肘でよく寄せられるご相談にお答えします

Q1. 野球肘って放っておいても治るんですか？

A. 初期段階であれば自然に軽快するケースもありますが、再発や悪化のリスクが高いため放置はおすすめできません。特に成長期では、放置によって関節の変形や手術が必要になることもあります。

Q2. どんな症状が出たら病院や整骨院に行くべきですか？

A. 次のような症状が1つでもあれば、早めの受診をおすすめします：

• 投球後に肘の内側や外側が痛む

• 肘の動きが硬い・完全に伸びない

• 押すと痛い場所がある

• 投げるときに肘が抜けるような感覚がある

• 最近フォームが変わってきた

Q3. 肘の痛みが治まったらすぐ投げていいの？

A. いいえ。痛みが消えただけでは、根本的な原因（フォームや柔軟性の問題など）が改善されていないことが多いです。再発防止のためには、可動域の改善・筋力強化・フォームの見直しが必要です。

Q4. 小学生でも野球肘になりますか？

A. はい、特に成長期の小中学生が最もなりやすい時期です。成長軟骨はまだ強度が弱いため、強い力や繰り返しの動作により損傷しやすくなっています。

Q5. サモーナスポーツ整骨院では、投球フォームの指導もしてもらえますか？

A. はい、可能です。姿勢や体の使い方、運動連鎖まで含めて動作分析を行い、投球時に肘へ負担がかからないよう改善をサポートします。必要に応じて、動画やフィードバックシートで保護者・指導者への共有も行っています。

Q6. 練習は休んだほうがいいですか？

A. 肘への負担が強い動作（ピッチング・遠投など）は一時的に中止した方が良い場合がありますが、患部に負担をかけない範囲でのトレーニングやリハビリは可能です。

完全に「何もしない」より、正しく身体を動かしながら回復を目指す方が、スムーズな競技復帰につながります。

Q7. 通院の頻度はどれくらいですか？

A. 症状の重さや競技状況によって異なりますが、週1〜2回の通院で経過を見ながら、状態に応じてリハビリのステップを調整します。

部活動や大会の予定を考慮しながら、無理のないプランをご提案します。

🧭 最後に

どんな些細なことでも、「あれ？」と思ったときがご相談のタイミングです。痛みや違和感を「成長期だから仕方ない」と片付けず、早期の対応が将来の競技生活を守ります。

この記事の監修者：鮫島　洋一（さめしま　よういち）

保有資格：

• 柔道整復師（国家資格）
• 鍼灸師（国家資格）
• あん摩マッサージ指圧師（国家資格）
• JSPO-AT（日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー）
• NASMフィットネスエデュケーター

プロフィール：

メディカルトレーナーとして、甲子園大会や世界陸上など国内外のスポーツ現場に帯同。トップアスリートから成長期の学生アスリートまで、競技復帰・再発防止・パフォーマンス向上を見据えた施術・指導を行っている。

スポーツ障害に対する専門的な視点と、根本改善を重視した全身アプローチで、多くの競技者のサポートに携わってきた。

現在は江東区エリアにて「サモーナスポーツ整骨院」「パーソナルトレーニングジム　サモーナ」を運営し、地域の運動愛好家・学生アスリートからの信頼も厚い。また、トレーナー教育のための専門学校のコース長として教育の現場でも活躍している。