タナ障害


- スポーツをしていて膝の内側が痛む
- 膝の曲げ伸ばし時に「引っかかる感じ」や「クリック音」がする
- 正座やしゃがみ動作がつらい
- 長く歩いたり階段を使うと膝がズキズキする
- 休むと痛みは軽減するが、練習を再開すると再発
「膝を曲げ伸ばしするたびに“コリッ”と音が鳴る」「しゃがむと膝の奥が痛む」「走った後に膝の内側がズキズキする」──そんな症状に心当たりはありませんか?
それは**「タナ障害(膝の滑膜ひだ障害)」**かもしれません。
タナ障害は、特にスポーツをしている学生や社会人アスリート、部活動に励むお子さんなど、膝を繰り返し使う人に多く見られる障害です。
ランニング・ジャンプ・階段の昇り降りといった日常の動作でも痛みを感じることがあり、悪化するとしゃがむことさえ難しくなってしまうケースもあります。
一方で、レントゲンでは異常が見つかりにくいため、「原因不明の膝の痛み」として長期間悩まれている方も少なくありません。
このページでは、そんなタナ障害について、整骨院・スポーツ現場の専門的視点から詳しく解説します。
こんな方に多い症状です
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ランニングやサッカー、バスケットボールなどをしていて膝の内側が痛む
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膝の曲げ伸ばし時に「引っかかる感じ」や「クリック音」がする
-
正座やしゃがみ動作がつらい
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長く歩いたり階段を使うと膝がズキズキする
-
休むと痛みは軽減するが、練習を再開すると再発する
膝の関節は複雑な構造をしており、筋肉・腱・軟骨・靭帯が連携してスムーズな動きを生み出しています。
その中で、関節内を覆う**「滑膜(かつまく)」**という組織が炎症を起こすと、摩擦や引っかかり感が生じるのがタナ障害の特徴です。
軽度であれば一時的な休息で回復することもありますが、炎症が続くと膝の可動域制限やパフォーマンス低下を引き起こします。
特に、成長期の子どもや運動量の多い学生アスリートでは再発しやすいため、早期の評価と正しいリハビリが非常に重要です。
私たち**サモーナスポーツ整骨院(江東区・大島駅/住吉駅)**では、膝の痛みの根本原因を分析し、スポーツ動作の改善・再発予防まで一貫してサポートしています。
タナ障害は「治す」だけでなく「再発を防ぐ」ことが大切。そのために必要な知識と対策を、次の章から詳しくご説明します。
タナ障害の原因と仕組み|滑膜ひだとは何か
タナ障害(膝の滑膜ひだ障害)は、膝関節の内部に存在する**「滑膜ひだ(かつまくひだ)」**という組織が炎症を起こし、膝の動きを妨げることで発症します。
この滑膜ひだは、胎児の時に関節を仕切っていた膜の名残で、成長とともに自然に薄くなったり消失するのが一般的です。
しかし、一部の人では大人になってもこの組織が残り、膝の動きの中で摩擦や挟み込みが生じることがあります。
滑膜ひだとは?
滑膜(かつまく)とは、関節の内側を覆っている膜状の組織で、関節液を分泌して潤滑を保つ役割を持ちます。
その中でも滑膜ひだは、膝蓋骨(しつがいこつ/お皿の骨)と大腿骨(太ももの骨)の間にあるヒダ状の部分で、主に膝の内側(内側滑膜ひだ)に存在します。
健康な状態であれば問題ありませんが、このヒダが厚くなったり、何らかの刺激を受けて炎症を起こすと、膝関節の滑らかな動きを邪魔してしまうのです。
タナ障害が起こるメカニズム
では、なぜ滑膜ひだが炎症を起こすのでしょうか?
その多くは、膝を繰り返し使うことによる摩擦や圧迫刺激が原因です。
- ランニングやジャンプなどによる膝の屈伸動作の繰り返し
- 太ももの筋肉(特に大腿四頭筋)の柔軟性低下による膝蓋骨の動きの乱れ
- O脚傾向や膝のアライメント(骨の並び)の崩れ
- 急な運動量の増加、練習環境の変化(硬い地面・靴の変化など)
これらが重なることで、滑膜ひだが膝蓋骨や大腿骨に擦れたり挟まれたりし、慢性的な炎症を引き起こします。
その結果、「膝の内側に違和感がある」「曲げるとコリッと音がする」といった症状が出現します。
質問:タナ障害は誰に多いの?
答えは──膝の曲げ伸ばしが多い人すべてに起こり得ます。
特に以下のような方に多く見られます。
- スポーツをしている学生(サッカー・バスケ・陸上・バレーなど)
- 社会人ランナーやマラソン愛好家
- 成長期で筋力と柔軟性のバランスが不安定な子ども
- デスクワークや長時間座位によって膝を曲げ続ける人
また、膝の使い方に**“クセ”**がある方(例えば片足重心やX脚/O脚傾向)では、膝の内側に負担が偏りやすく、タナ障害を引き起こしやすい傾向があります。
「タナ」という名前の由来
「タナ障害」という呼び方は、英語の “plica” (プレカ:ひだ)を日本語で「棚」と表現したことに由来します。
まるで膝の中に“棚のような仕切り”が残っていることから、この名称が使われるようになりました。
つまり、膝の中の棚が擦れて炎症を起こす障害──それが「タナ障害」なのです。
膝の構造や動きの微妙な乱れによって起こるため、外から見ても分かりにくい障害ですが、早期に原因を見極めれば改善が十分に可能です。
次の章では、実際にどのような症状が出るのか、そしてどんな動作で痛みが強くなるのかを詳しく見ていきましょう。
タナ障害の主な症状|膝の痛み・引っかかり・違和感の正体
タナ障害(膝の滑膜ひだ障害)は、初期のうちは「なんとなく膝の奥が重い」「動かすと違和感がある」といった軽い症状から始まります。
しかし放置すると、炎症が進行して膝関節の動きがスムーズでなくなり、**“引っかかり感”や“痛み”**をはっきりと感じるようになります。
特にスポーツをしている方では、「走ると痛いが、休むと楽になる」といった波のある経過をたどるのが特徴です。
この章では、タナ障害に見られる代表的な症状を、わかりやすくまとめて解説します。
主な症状
タナ障害の痛みは主に**膝の内側の奥(お皿のやや下方)**に出やすく、動かしたときに「コリッ」「ポキッ」とした感覚を伴います。
次のようなサインが見られたら、タナ障害の可能性があります。
- 膝の内側前方に鈍い痛みがある
- 膝を曲げ伸ばしすると“引っかかる感じ”がある
- 「コリッ」「ポキッ」と音が鳴ることがある
- 階段の上り下りやしゃがみ込みで痛みが出る
- 膝を押すと内側に圧痛(押すと痛い箇所)がある
- 長く座ったあとに立ち上がるとき膝がこわばる
- スポーツ中や練習後に膝がズキズキする
このような症状は、滑膜ひだが膝蓋骨(お皿)と大腿骨の間で挟まれて炎症を起こすことによって生じます。
スポーツや動作で出やすい場面
タナ障害は、膝を繰り返し使う動作で悪化します。
特に以下のようなシーンで痛みを訴える方が多く見られます。
- ランニングやジョギング:
膝の屈伸を繰り返すことで滑膜ひだに摩擦が生じる - ジャンプ動作・着地:
着地時の衝撃でひだが骨の間に挟まり炎症が悪化する - 階段の昇り降り:
膝の角度変化によってひだが圧迫される - 正座やしゃがみ込み:
深く曲げた姿勢で膝蓋骨の下にひだが押し込まれる - 長時間の座位姿勢:
膝が曲がったままで血流が滞り、滑膜の炎症が回復しにくくなる
このような状態を繰り返すことで、膝の中で“こすれる”“つまる”“パキッと鳴る”といった感覚が強まっていきます。
よくある訴え
整骨院で実際に多い声として、次のようなものがあります。
「走っている最中に膝が引っかかるような感覚がある」
「階段を降りる時にズキッと痛む」
「しゃがむとコリッと鳴ってスッキリしない」
「正座ができない、膝を深く曲げると痛い」
これらの症状が続く場合、滑膜ひだの炎症が慢性化している可能性があります。
放置した場合の悪化リスク
痛みを我慢して動き続けると、膝をかばうことで太ももの筋肉(特に大腿四頭筋)が弱まり、膝の安定性が低下します。
その結果、以下のような二次的なトラブルを引き起こすこともあります。
-
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
-
鵞足炎(がそくえん)
-
半月板損傷
-
膝蓋骨の動きの乱れによる軟骨摩耗
つまり、タナ障害を放置すると「ただの炎症」では済まなくなり、長期的な運動制限につながるおそれがあります。
自己判断は危険
タナ障害は、レントゲンでは異常が見つからないことが多く、「原因不明の膝の痛み」と誤解されやすい疾患です。
膝の内部構造をしっかり評価できる整骨院や、必要に応じて医療機関と連携して診断することが大切です。
次の章では、タナ障害をどのように見極め、どのような検査や評価で判断するのかを解説します。整骨院でのチェック方法や医療連携の流れについても詳しくご紹介します。
タナ障害の診断と評価|正確な見極めが改善の第一歩
タナ障害(膝の滑膜ひだ障害)は、レントゲンやMRIなどの画像検査では異常が見つかりにくいケースも多く、「原因不明の膝の痛み」として長期間悩まされる方が少なくありません。
そのため、膝の動き・痛みの出るタイミング・押したときの反応など、丁寧な評価と触診が何より重要になります。
サモーナスポーツ整骨院では、単に“痛みがあるかどうか”だけでなく、膝がどの動きで引っかかるのか・どの方向に負担が集中しているのかを詳細にチェックします。
整骨院での確認・評価方法
まずは、問診によって痛みの出方や生活状況、運動習慣を詳しく伺います。
タナ障害では、動作時に「コリッ」「ポキッ」と鳴る感覚や、膝の奥の引っかかりを訴える方が多いため、その特徴を丁寧にヒアリングします。
続いて、膝の視診・触診・徒手検査を行います。
- 視診(ししん):
腫れや左右差、膝蓋骨(お皿)の動きを確認 - 触診(しょくしん):
膝蓋骨の内側から下にかけて圧痛(押したときの痛み)があるかをチェック - 動作テスト:
膝の曲げ伸ばしを繰り返してもらい、引っかかる角度や痛みの有無を評価
特に、膝を軽く曲げた状態で内側を押すと痛みが出る、もしくは「コリッ」とした抵抗感がある場合、滑膜ひだの炎症が疑われます。
医療機関での検査(連携の必要性)
整骨院での評価によってタナ障害が強く疑われる場合、MRI(磁気共鳴画像)検査を医療機関で行うことで、より明確に状態を確認できます。
MRIでは、滑膜ひだの肥厚(厚くなっている部分)や炎症の有無、周囲の軟骨・半月板への影響も確認することが可能です。
サモーナスポーツ整骨院では、必要に応じて整形外科と連携し、
- MRI・エコー検査の紹介
- 画像診断結果の共有
- 安全な運動再開の判断
といったサポートを行っています。この連携体制により、患者さまが「原因をはっきり理解した上で安心して施術を受けられる」環境を整えています。
質問:どんな動きで痛みが出ると“タナ障害”の可能性が高い?
次のような動作で痛みや違和感が出る場合、タナ障害の可能性が高いと考えられます。
- 階段を降りるときに膝の内側が痛む
- 正座・しゃがみ込みがつらい
- 膝を伸ばすときに“コリッ”と引っかかる
- 長時間座ったあと、立ち上がるときにズキッと痛む
これらは滑膜ひだが膝蓋骨と大腿骨の間に挟まる動作であり、膝の内部で炎症が起きているサインです。
サモーナスポーツ整骨院での評価の特徴
当院では、膝の痛みを単なる「膝の炎症」として捉えるのではなく、**全身の動作連鎖(からだ全体の使い方)**から原因を探ります。
例えば、骨盤の歪みや股関節・足首の可動域の低下が膝に負担をかけているケースも少なくありません。
そのため、膝だけでなく下肢全体のアライメント(骨の並び)や筋力バランスを分析し、再発防止につなげます。
膝の痛みを根本から改善するには、正確な診断と、原因を特定した上での施術プランが不可欠です。
次の章では、タナ障害に対してどのような治療・施術法が有効なのか、サモーナスポーツ整骨院で行っているアプローチを具体的にご紹介します。
タナ障害の治療・施術法|痛みを抑え、再発を防ぐために
タナ障害(膝の滑膜ひだ障害)の治療は、「炎症を鎮めること」と「滑膜ひだに過度な摩擦を起こさない体の使い方を身につけること」が基本です。
サモーナスポーツ整骨院では、痛みを取るだけでなく、再発を防ぐことを目的とした総合的な施術プランを行っています。
1. 炎症を抑える保存療法(初期対応)
痛みが強い急性期では、まず膝の炎症を抑えるために安静を重視します。
特にスポーツをしている方は、「少し痛いけど動けるから大丈夫」と無理をして悪化させるケースが多いため、運動の一時中止や練習量の調整を行います。
症状が出始めて間もない段階では、以下のような初期対応が有効です。
-
アイシング(冷却):1回15〜20分を目安に患部を冷やして炎症を軽減
-
テーピング・サポーター:膝蓋骨の動きを安定させ、滑膜ひだへの刺激を減らす
-
ハイボルト治療・マイクロカレント:深部の炎症を抑え、回復を早める物理療法
この段階で正しく炎症を抑えることが、長引かせないための第一歩です。
2. 再発を防ぐための運動療法(リハビリ)
炎症が落ち着いてきたら、次は筋肉の柔軟性と関節の動きを取り戻す段階に入ります。
タナ障害の多くは、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)が硬くなり、膝蓋骨の動きが悪くなることで発生します。
そのため、筋肉の柔軟性を高めつつ、膝関節がスムーズに動くようにリハビリを行います。
代表的なアプローチは以下の通りです。
- 大腿四頭筋・ハムストリングスのストレッチ
→ 太ももの筋緊張を和らげ、滑膜ひだの摩擦を軽減 - 股関節・足首の可動域改善エクササイズ
→ 膝への負担を分散し、正しい動作パターンを回復 - 大腿四頭筋/ハムストリングス・中殿筋の筋力強化
→ 膝関節の安定性を高め、再発を予防 - フォーム改善指導(ランニング・ジャンプ動作など)
→ タナ障害を繰り返さないための体の使い方を習得
これらの運動療法は、「痛みが軽くなってからが本当の治療」という考えに基づき、根本的な動作改善を目指します。
3. サモーナ独自の物理療法・筋膜アプローチ
サモーナスポーツ整骨院では、一般的な電気治療だけでなく、アスリートの現場で使われる先進的な施術法も導入しています。
- ハイボルト療法:
炎症を素早く鎮め、痛みの原因となる筋膜や神経の興奮を抑える - 立体動態波:
深部の滑膜や筋膜の癒着をやわらげ、関節の動きをスムーズにする - FaST筋膜リリース:
膝周囲の筋膜の滑走不全を改善し、膝の動きを軽くする
これらを症状の段階に合わせて組み合わせることで、短期間での改善と早期復帰をサポートします。
4. 自宅でできるセルフケアと生活指導
整骨院での施術に加えて、自宅でのケアも非常に重要です。
特にタナ障害は再発しやすい傾向があるため、日常生活での膝への負担を減らす工夫が欠かせません。
- ストレッチやフォームローラーによる太もも前面のケア
- 長時間の座位を避け、1時間に1回は軽く膝を伸ばす
- 階段の昇降では、痛みの出る側を意識的に休ませる
- 運動再開時は**「痛みゼロ」になってから少しずつ負荷を戻す**
当スポーツ整骨院では、患者さま一人ひとりの生活スタイルに合わせて、具体的なセルフケア方法を提案しています。
痛みの改善から再発予防へ
タナ障害は「一度痛みが取れても、再び痛くなる」ことが多い疾患です。
そのため、私たちは**“痛みを取る治療”から“痛みを出さない身体づくり”へ**と焦点を移していきます。これが、サモーナスポーツ整骨院が大切にしている“根本改善”の考え方です。
次の章では、「タナ障害を放置した場合にどうなるのか」「悪化・再発を防ぐための注意点」について詳しく解説します。
回復を遅らせる要因を知ることで、より確実な改善を目指しましょう。
タナ障害を放置するとどうなるか|慢性化と再発のリスク
タナ障害(膝の滑膜ひだ障害)は、初期の段階で適切に対処すれば比較的早く改善します。
しかし、「少し痛いけど動ける」「練習すればそのうち治るだろう」と放置してしまうと、炎症が慢性化して長引く膝痛や可動域制限につながることがあります。
特に、部活動や大会前のアスリートに多い“我慢しながらのプレー”が、症状を悪化させる大きな要因です。
1. 炎症が慢性化して治りにくくなる
タナ障害を放置すると、滑膜ひだが常に摩擦や圧迫を受け続ける状態になります。
その結果、炎症が慢性化し、滑膜が厚く・硬くなり、膝を動かすたびに痛みを繰り返す悪循環に陥ります。
炎症が続くと、膝の内部では小さな血管や神経が増殖し、わずかな刺激でも痛みを感じやすくなるため、軽い運動でも再発しやすい状態になります。
また、組織が線維化(しんいか)して硬くなると、自然回復だけでは改善が難しくなるケースもあります。
2. 動作制限と筋力低下が起こる
膝の痛みをかばって動かさない期間が長くなると、太ももの筋肉(特に大腿四頭筋)が徐々に弱まり、膝を支える力が低下します。
結果として、次のような問題が起きやすくなります。
- 膝をまっすぐ伸ばせなくなる
- 長く歩いたり階段を降りるのがつらくなる
- 正座やしゃがみ込みができない
- スポーツ中にバランスを崩しやすくなる
筋力の低下は、膝の安定性を損なうだけでなく、再発リスクを大幅に高めます。
とくにスポーツ選手では、膝をかばう動作のクセがフォームの乱れを招き、別のケガを誘発することも少なくありません。
3. 他の膝疾患を併発するリスク
タナ障害を放置すると、膝の動きがスムーズでなくなることで、周囲の組織に負担が波及します。
その結果、次のような二次的な膝のトラブルを引き起こすことがあります。
- 膝蓋腱炎(ジャンパー膝):
お皿の下に炎症が広がり、強い圧痛が出る - 鵞足炎(がそくえん):
膝の内側下部に痛みが出る - 半月板損傷:
膝の内部で“ロッキング(動きが止まる)”を起こす - 変形性膝関節症:
長期的な摩耗により軟骨がすり減る
つまり、タナ障害を軽視することは、膝全体の健康を損なうリスクにつながります。
4. 長期化によるパフォーマンス低下
スポーツ愛好家やアスリートにとって、タナ障害の放置はパフォーマンスの低下を意味します。膝をスムーズに曲げ伸ばしできないと、ジャンプやダッシュ、方向転換などの動作で瞬発力を発揮できなくなります。
また、膝を庇う動きが長く続くと、**左右の筋力バランスが崩れ、フォームの乱れや他部位のケガ(腰痛・股関節痛・足首痛)**を引き起こす可能性も高まります。
タナ障害は、「治す」だけでなく「再発を防ぐ」ことが治療のゴールです。
次の章では、再発防止のために自宅でできるセルフケアや、生活習慣の工夫について詳しくご紹介します。
タナ障害の予防法・セルフケア|再発を防ぐ膝の使い方と日常の工夫
タナ障害(膝の滑膜ひだ障害)は、痛みが一度治まっても再発しやすいのが特徴です。
そのため、治療と同じくらい大切なのが「予防」と「日常生活でのケア」です。
ここでは、サモーナスポーツ整骨院が実際に患者さまへ指導している再発予防のポイントと、自宅で簡単にできるセルフケア法を紹介します。
1. 再発を防ぐ3つのポイント
タナ障害を再発させないためには、膝だけでなく太もも・股関節・足首を含めた下半身全体のバランスが重要です。
次の3点を意識することで、膝への負担を大幅に軽減できます。
- 筋肉の柔軟性を保つこと
→ 特に大腿四頭筋(太ももの前)やハムストリングス(太ももの裏)の硬さは、滑膜ひだの摩擦を強める原因になります。毎日のストレッチで筋肉をやわらかく保ちましょう。 - 正しい動作フォームを意識すること
→ ランニングや階段の昇降時に膝が内側へ入る“ニーイン”姿勢は、タナ障害を悪化させる要因です。姿勢のクセを修正し、体幹と股関節の安定性を高めることが大切です。 - 膝の使いすぎを防ぐこと
→ 練習量の急増や休養不足は炎症を繰り返す最大の原因。
「練習=成長」ではなく、「休養も練習の一部」と考え、計画的な運動管理を行いましょう。
2. 自宅でできるストレッチ・ケア方法
サモーナスポーツ整骨院では、再発防止のために以下のようなセルフケアを推奨しています。
▶ 太もも前(大腿四頭筋)のストレッチ
- 立った状態で片足を後ろに引き、足首を手でつかむ。
- 膝が前に出ないよう注意しながら、太ももの前が伸びるのを感じる。
- 片足30秒×2セットを目安に実施。
このストレッチは滑膜ひだの摩擦を軽減し、膝の動きをスムーズに保ちます。
▶ ハムストリングスのストレッチ
- 床に座り、片足を伸ばしてもう片方を軽く曲げる。
- 背筋を伸ばしたまま前方に体を倒し、太ももの裏が伸びる位置でキープ。
- 30秒×2セットずつ行う。
▶ フォームローラーでのセルフ筋膜リリース
太ももやふくらはぎの筋膜をほぐすことで、血流改善と疲労回復を促します。
痛みを感じない範囲で1日5分程度を目安に行うのがおすすめです。
3. 生活習慣で気をつけること
- 長時間の座り姿勢を避ける:
膝が曲がったままだと滑膜ひだが圧迫され、血流が滞ります。 - 階段は“上りより下り”に注意:
下り動作は膝への負荷が3倍以上。痛みが出るときはエレベーターを利用しましょう。 - 膝を冷やしすぎない:
炎症がない時期は温めて血流を良くすることで、回復力が上がります。 - シューズの見直し:
クッション性が乏しい靴は衝撃を膝に伝えやすいため、運動用のインソールを活用するのも効果的です。
タナ障害の予防には、「膝を守る筋肉を鍛える」「柔らかく使う」「無理をしない」この3点が基本です。
これらを継続することで、膝関節の動きがスムーズになり、再発のリスクを大きく下げられます。
次の章では、サモーナスポーツ整骨院がどのようにタナ障害にアプローチしているのか、当スポーツ整骨院の強みと施術方針を紹介します。患者さまに安心して通っていただける理由をお伝えします。
サモーナスポーツ整骨院でのサポート|専門性と再発予防に強い治療体制
タナ障害(膝の滑膜ひだ障害)は、単に膝の炎症を取るだけでは不十分です。根本的に改善するためには、なぜ炎症が起きたのか・どんな動作が原因だったのかを明確にし、再発しない身体づくりを行う必要があります。
サモーナスポーツ整骨院では、痛みの緩和から競技復帰までを一貫してサポートする“スポーツ専門施術”を提供しています。
1. 痛みの原因を科学的に分析
当スポーツ整骨院ではまず、痛みの根本を特定するために動作分析(モーションチェック)と関節評価を行います。膝の動きだけでなく、股関節・骨盤・足首の連動まで観察し、「なぜ滑膜ひだに負担がかかっているのか」を分析します。
これは、一般的な電気治療やマッサージだけに頼らず、再発のメカニズムを理解した上で施術方針を立てるための大切な工程です。
たとえば、膝の痛みの根底に「股関節の硬さ」「体幹の不安定性」「足首の可動制限」などがある場合、そこを改善しない限りタナ障害は何度も再発します。
2. 症状の段階に合わせた施術アプローチ
サモーナスポーツ整骨院では、症状のステージに応じて治療内容を段階的に調整しています。
- 急性期(炎症が強い時期)
→ ハイボルト・立体動態波・冷却療法を用いて炎症を鎮静。痛みの軽減を最優先に、膝関節内の圧を下げます。 - 回復期(炎症が落ち着いてきた時期)
→ 筋膜リリースやストレッチ、軽度の運動療法を組み合わせ、滑膜ひだの摩擦を減らします。膝の可動域を正常化し、日常動作をスムーズに戻していきます。 - 再発予防期(競技復帰を目指す時期)
→ 芝トレ(人工芝スペース)を活用し、ジャンプ・方向転換・ランニングなどの実戦動作を再現。膝に再び負担をかけないフォーム作りを徹底指導します。
このように、痛みの除去 → 動作の修正 → 再発防止という3段階の流れで施術を行うのが、当院の特徴です。
3. 整形外科との連携と安心のサポート体制
タナ障害は、MRIでの確認やドクターの判断が必要になるケースもあります。
当スポーツ整骨院では、地域の整形外科・病院と提携し、必要に応じて医療機関での検査・画像診断を依頼しています。検査結果は当院で共有し、その情報を基にリハビリプランを再構築します。
「どこに行けばいいか分からない」「病院では異常がないと言われたけど痛い」──
そんな方にこそ、私たちは**“医療とリハビリの架け橋”**としてサポートします。
整形外科医・柔道整復師/鍼灸師・アスレティックトレーナー・パーソナルトレーナーが連携し、患者さまが安心して回復できる環境を整えています。
4. 痛みの改善だけでなく“再発しない体づくり”へ
タナ障害を繰り返さないためには、膝を支える筋力・柔軟性・体幹の安定性を高めることが欠かせません。
当スポーツ整骨院では、併設の「パーソナルトレーニングジムSAMONA」と連携し、治療後の**機能改善トレーニング(リハトレ)**を行っています。
- スクワット動作のフォーム修正
- 股関節・体幹の安定化トレーニング
- 着地衝撃を吸収する下肢バランス強化
- スポーツ復帰に向けたジャンプ・ランニング再教育
この“整骨×トレーニング”の一貫サポートこそが、サモーナの最大の強みです。痛みが取れた後のケアまで見据え、「治療から再発予防」への道筋を確実に設計します。
5. 最後に|あなたの膝に再び「安心して動ける力」を
膝の痛みは、身体のSOSサインです。
サモーナスポーツ整骨院では、痛みを抑えるだけでなく、その背景にある動作・習慣・姿勢まで徹底的に見直し、再発のない健康な状態を目指します。
江東区大島駅・住吉駅エリアで、
「膝の痛みがなかなか取れない」「レントゲンで異常なしと言われたがまだ痛む」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
私たちは、あなたの“動ける未来”を取り戻すための伴走者として、全力でサポートします。
よくある質問(FAQ)|タナ障害(膝の滑膜ひだ障害)
Q1. タナ障害とはどんな病気ですか?
A.タナ障害とは、膝関節の中にある「滑膜ひだ(かつまくひだ)」という膜が炎症を起こすことで、膝の曲げ伸ばし時に痛みや引っかかり感、違和感を生じる障害です。
スポーツによる繰り返しの動作や、姿勢・柔軟性のアンバランスが原因となることが多く、
成長期の学生や社会人ランナー、ジャンプ動作が多い競技者に多く見られます。
Q2. タナ障害は自然に治りますか?
A.軽度であれば一時的な安静で痛みが和らぐ場合もありますが、原因となる動作や筋肉の硬さを改善しないままでは再発する可能性が高いです。
放置すると滑膜ひだが肥厚し、慢性化するケースもあるため、痛みが続く場合は早めに整骨院などで専門的な評価を受けることをおすすめします。
Q3. レントゲンでは異常がないと言われました。それでもタナ障害の可能性はありますか?
A.あります。タナ障害は軟部組織(滑膜)に起こる炎症のため、レントゲンでは映らないことが多いです。
MRI検査で滑膜の厚みや炎症が確認できる場合がありますが、当スポーツ整骨院では徒手検査や動作分析で膝内部の状態を正確に評価し、原因を特定します。(場合によってエコーを使用します。)
Q4. どんな治療をしますか?
Aサモーナスポーツ整骨院では、症状の段階に合わせて
- ハイボルト・マイクロカレントによる炎症軽減
- 筋膜リリースやストレッチによる膝蓋骨周囲の動き改善
- 運動療法・トレーニングによる再発予防
上記を組み合わせて行います。痛みを取るだけでなく、**“再び痛みが出ない身体づくり”**を重視しています。
Q5. 手術が必要なケースもありますか?
A.ほとんどのケースは保存療法(施術+リハビリ)で改善します。しかし、滑膜ひだが極端に肥厚し、関節運動を著しく妨げる場合は、整形外科で関節鏡による滑膜切除術が検討されることもあります。
当スポーツ整骨院ではそのような症例も整形外科と連携し、手術前後のリハビリや再発予防トレーニングまで一貫してサポートします。
Q6. 再発を防ぐにはどうすればいいですか?
A.再発を防ぐには、次の3点が重要です。
- 太ももの筋肉(特に大腿四頭筋)をやわらかく保つ
- 股関節・体幹の安定性を高め、膝に負担をかけない動作を身につける
- 無理な練習や長時間の座位を避け、膝に休息を与える
当スポーツ整骨院では、施術後に自宅でできるストレッチやセルフトレーニングを丁寧に指導しています。
Q7. どれくらいで治りますか?
A.症状の程度やスポーツの内容にもよりますが、軽症であれば2〜4週間程度で痛みが落ち着く方が多く見られます。
ただし、膝の使い方や筋肉のアンバランスを整えるまでを含めると、1〜2ヶ月ほどのリハビリ期間を設けるとより再発しにくくなります。
Q8. スポーツを続けながら通院できますか?
A.はい、可能です。痛みの強さや炎症の程度に応じて、運動量の調整・テーピングサポート・動作改善指導を行います。
完全休止ではなく、“痛めない動き方”を学びながら徐々に競技復帰を目指します。
この記事の監修者:鮫島 洋一(さめしま よういち)
保有資格:
- 柔道整復師(国家資格)
- 鍼灸師(国家資格)
- あん摩マッサージ指圧師(国家資格)
- JSPO-AT(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー)
- NASMフィットネスエデュケーター
プロフィール:
メディカルトレーナーとして、甲子園大会や世界陸上など国内外のスポーツ現場に帯同。トップアスリートから成長期の学生アスリートまで、競技復帰・再発防止・パフォーマンス向上を見据えた施術・指導を行っている。
スポーツ障害に対する専門的な視点と、根本改善を重視した全身アプローチで、多くの競技者のサポートに携わってきた。
現在は江東区エリアにて「サモーナスポーツ整骨院」「パーソナルトレーニングジム サモーナ」を運営し、地域の運動愛好家・学生アスリートからの信頼も厚い。また、トレーナー教育のための専門学校のコース長として教育の現場でも活躍している。









