つき指


- 腫れが強い・熱感がある
- 指が曲がらない/伸びない
- 押すと強い痛み
- 変形やぐらつき
- 内出血・紫色の変色
スポーツの現場でよく耳にする「つき指」。
「ただ指をぶつけただけ」「自然に治るはず」と思われがちですが、実は関節・靭帯・腱・骨・関節包など複数の組織が損傷している可能性があります。
正しい理解と初期対応が、回復スピードと競技パフォーマンスに大きく影響します。
つき指とは、指先に強い外力が加わり、関節周囲の軟部組織が損傷するケガ全般を指します。軽度な打撲と思い込まれがちですが、以下の状態を含むことも多いのです。
- 靭帯損傷(指関節の支えが崩れる)
- 腱損傷(伸ばしたり曲げたりが難しくなる)
- 骨折(特に指先の小さな骨に起こりやすい)
- 関節内損傷(炎症・腫れ・血腫)
- 関節の亜脱臼(ズレたまま固定される危険)
「引っ張れば治る」「揉めば良くなる」こうした昔ながらの対応が、逆に症状を悪化させることも。思っている以上にデリケートなケガです。
■ スポーツで多い原因と特徴
特に以下の競技で多く見られます。
- バスケットボール:キャッチ時の衝突
- バレーボール:ブロック・レシーブでの伸展外力
- 野球:捕球時の突き上げ
- ハンドボール・ドッジボール:ボール衝撃
瞬間的な強い衝撃+不意の体勢が組み合わさり、指の関節が正常な可動域を超えることで起こります。
■ こんな症状は要注意
- 腫れが強い・熱感がある
- 指が曲がらない/伸びない
- 押すと強い痛み
- 変形やぐらつき
- 内出血・紫色の変色
ひとつでも当てはまる場合、靭帯損傷や骨折を疑う必要があります。
放置すると、関節が固まったり、変形が残ったり、スポーツ復帰が遅くなることも…。
「まあ大丈夫でしょ」と、痛みを抱えたまま練習を続ける学生さん、結構多いです。
…その勇気、すごく尊いですが回復力にも限界があります。未来の試合のために、今は賢くケアしましょうね。
■ なぜ早期対応が大事なのか
- 炎症を抑え、治癒スピードを高める
- 固まる前に可動域を守る
- 二次損傷(悪化)を防げる
- リハビリ開始が早くなる=復帰が早い
指は毎日使う部位だからこそ、早めの評価と施術がベスト。
「時間が解決する」は勘違いで、適切な処置が解決するのです。
指の痛みや腫れがあるときは、自己流判断をせず専門家の評価が安心です。
スポーツで起こるつき指の原因
スポーツ中の「つき指」は、一瞬の衝撃が指の関節を逆方向へ押し込むことで発生します。特にボール競技では、指先が予期せぬ角度で衝突し、関節や靭帯に大きなストレスがかかることが多いです。
単なる「打撲」ではなく、構造的に複雑な損傷であることを理解することが、再発防止や早期回復につながります。
■ よくある競技別の発生状況
スポーツ種目によって、つき指の原因は微妙に異なります。
- バスケットボール:パスキャッチ時に指先がボールに弾かれ、伸展方向に強い外力。
- バレーボール:スパイクやブロックで指が反り返り、関節包や靭帯を損傷。
- 野球・ソフトボール:グラブ捕球の際にボールが指先に突き上げる。
- ハンドボール・ドッジボール:高速のボール衝撃で関節がずれる。
- バドミントン・テニス:ラケット操作時の接触や転倒での衝撃。
これらは一見「偶発的」な事故のように見えますが、準備不足やフォームの乱れ、集中力の低下が背景にあることも多いです。
■ つき指の発生メカニズム
指関節(特にPIP関節=第1関節)は、靭帯・腱・関節包が複雑に交差する構造を持っています。以下のような流れで損傷が起こります。
- 外力(ボール・接触・転倒など)が指先に加わる
- 関節が生理的可動範囲を超えて過伸展・側方屈曲する
- 周囲の靭帯・腱・関節包が引き裂かれる
- 内出血・腫脹・炎症が起こる
- 結果として「つき指」のように腫れ・痛み・可動制限が出現
特にスポーツ中は瞬時にアドレナリンが分泌されるため、痛みを軽く感じてしまうこともあります。そのままプレーを続けると、軽度の靭帯損傷が完全断裂や骨折へ進行することもあるため注意が必要です。
■ 子どもと大人の違い
- 子ども(成長期):骨端線(成長軟骨)が未熟なため、骨ごと損傷しやすい。
- 大人:関節の柔軟性が低下し、靭帯や腱が損傷しやすい。
特に成長期では、「靭帯より骨が弱い」ため、**骨折を伴う“つき指”**も少なくありません。見た目が軽症でも、X線検査が必要になるケースがあります。
■ 予防のためのフォームと準備運動
つき指を防ぐには、正しいフォームと柔軟な指関節が欠かせません。
- ボールキャッチ時は指を立てすぎず、手のひら全体で受ける意識を持つ
- スポーツ前に指・手首のストレッチを行う
- 冷えた状態での練習開始を避ける
- 指用テーピングやサポーターの使用も有効
繰り返しになりますが、フォームの乱れや疲労の蓄積がケガを招く主な要因。「慣れた動作ほど注意する」ことが、スポーツ障害予防の鉄則です。
指の痛みを感じたら、早期評価が回復への第一歩です。
放置してはいけない理由とよくある誤解
「つき指くらい…」と軽く見て放置してしまう人は少なくありません。
しかし、つき指は“指の打撲”ではなく、靭帯や腱、場合によっては骨にまで損傷を起こす外傷です。正しい知識を持たずに放置すると、指の動きや形が元に戻らないこともあります。
■ 「ただのつき指」ではない可能性
一見、軽い腫れや痛みだけでも、以下のような損傷を伴っているケースがあります。
- 靭帯損傷:関節を支える靭帯が部分的または完全に断裂している。
- 腱断裂(マレットフィンガーなど):指先が伸ばせなくなる。
- 骨折(剥離骨折など):靭帯が骨ごと剥がれるように折れている。
- 亜脱臼:関節がずれたまま戻らず、変形や可動域制限が残る。
これらは、「動かせる=大丈夫」ではありません。痛みが軽くても、内部の損傷は進行していることがあります。
■ 放置によるリスク
- 指が曲がったまま固まる(拘縮)
- 関節のぐらつきが残り、再発を繰り返す
- 腱が癒着し、細かい動作ができなくなる
- 慢性的な腫れや痛み、変形が残る
特にスポーツ選手の場合、パフォーマンス低下だけでなく、競技復帰まで数ヶ月を要することもあります。「様子を見よう」が、後々大きな後悔につながることもあるのです。
■ よくある誤解とその真実
- 「引っ張れば治る」→ ❌ 炎症や出血を悪化させ、断裂を広げる危険。
- 「温めた方が早く治る」→ ❌ 初期は炎症期。冷却(アイシング)が基本。
- 「湿布だけで大丈夫」→ ❌ 原因を特定しないままでは治癒が遅れる。
- 「数日経てば自然に治る」→ ❌ 靭帯や腱は自然修復に時間がかかる。
整形外科でレントゲン検査を受けるべきケースも多く、整骨院と医療機関の連携が重要です。サモーナスポーツ整骨院では、医療機関との協力体制を整え、早期の評価→適切な処置→リハビリ指導まで一貫してサポートしています。
■ 専門家へ相談すべきサイン
- 2〜3日経っても腫れが引かない
- 指の形が左右非対称
- 動かすと痛みや違和感が残る
- 指先の感覚が鈍い・しびれがある
これらの症状がある場合、放置では回復しません。一度しっかりと評価を受け、損傷の程度を見極めることが大切です。
「そのうち治るだろう」は危険信号。早めの判断が将来の手の使いやすさを守ります。
応急処置と安静期間の考え方
つき指をしてしまった直後の**「最初の10分」が、その後の回復スピードを左右**します。痛みが強くても、慌てず冷静に適切な対応を取ることが重要です。
ここでは、自宅やスポーツ現場でもできる応急処置の基本と、安静期間の考え方を解説します。
■ まず最初に行うべき「RICE処置」
つき指の応急処置の基本は、RICE(ライス)処置です。
これは以下の4つの頭文字を取ったもので、スポーツ現場では常識となっています。
-
Rest(安静)
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指を動かさず、まずはプレーを中断。
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無理に曲げ伸ばしをすると、靭帯や腱の損傷が悪化します。
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他の指と一緒に軽く固定しておくとよいでしょう。
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Ice(冷却)
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氷や保冷剤をタオルで包み、15〜20分を目安に冷やす。
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炎症・腫れ・内出血を抑える効果があります。
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直接氷を当て続けると凍傷になるので注意。
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Compression(圧迫)
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軽く包帯やテーピングで圧迫することで、腫れを防ぎます。
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きつく巻きすぎると血流を妨げるので、「軽く支える」程度に。
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Elevation(挙上)
-
手を心臓より高く上げておくことで、腫れや内出血を軽減します。
-
座った姿勢でタオルやクッションを使って支えると楽です。
-
このRICE処置を受傷直後から48時間以内に徹底できるかどうかで、回復の差が大きく出ます。
■ 自宅でやってはいけないNG行動
つい良かれと思ってやってしまう行動が、逆効果になることもあります。
- 🔸 指を引っ張る(関節や靭帯をさらに損傷)
- 🔸 熱いお風呂・温湿布(初期の炎症を悪化させる)
- 🔸 マッサージ・もみほぐし(出血・腫れの拡大)
- 🔸 放置して練習再開(慢性化や変形のリスク)
初期段階では、「冷やして休ませる」ことが最優先です。痛みが落ち着いたら、整骨院での評価を受けて、固定・リハビリへの移行タイミングを見極めましょう。
■ 安静期間の目安
つき指の回復期間は、損傷の程度によって異なります。
- 軽度(軽い靭帯損傷・打撲) → 約1〜2週間
- 中等度(部分断裂・軽度の関節損傷) → 約3〜4週間
- 重度(完全断裂・骨折) → 6週間以上
ただし「安静=動かさない」ではなく、炎症が治まった段階でリハビリを始めることが大切。早期から可動域を維持することで、関節の硬さや再発を防げます。
■ 整骨院での初期処置の流れ
サモーナスポーツ整骨院では、初期段階で次のような流れで対応します。
- 問診・触診・視診で損傷レベルを評価
- 必要に応じて整形外科紹介(レントゲンなど)
- 炎症を抑える物理療法(ハイボルト・アイシング)
- テーピングや軽固定で患部を保護
- 競技復帰を見据えた段階的リハビリ提案
受傷からの48時間以内に正しい処置を受けることで、回復期間を大きく短縮できます。
「冷やす・動かさない・専門家に相談する」――この3つが早期回復の鍵です。
サモーナスポーツ整骨院での専門的な治療・リハビリ方法
つき指は「放置して治る」ものではなく、段階的な施術とリハビリを通じて機能を取り戻していくケガです。
サモーナスポーツ整骨院(江東区・大島駅/住吉駅)では、スポーツ外傷に精通した柔道整復師が、ケガの状態を正確に評価し、競技復帰までを一貫サポートしています。
■ STEP1:詳細な問診・検査・評価
初回来院時は、まずケガの背景をしっかりと把握します。
- どのスポーツ・プレー中に起きたか
- 受傷直後の処置内容
- 指の変形・腫れ・可動域・痛みの場所
視診・触診・徒手検査に加え、必要に応じて整形外科と連携しレントゲン検査を依頼します。つき指と一口に言っても、「靭帯損傷」「骨折」「腱断裂」では施術方針が全く異なります。当スポーツ整骨院では、まず損傷レベルを明確にすることを最優先としています。
■ STEP2:炎症を抑える治療(急性期)
受傷直後〜数日間は、炎症を最小限に抑えることが目標です。
- ハイボルト療法:炎症や痛みを抑え、治癒反応を促進。
- アイシング+軽圧迫:腫れをコントロールし、組織修復をサポート。
- 固定(テーピング・アルフェンスなど):関節を保護し、再損傷を防止。
特にスポーツ選手の場合、「固定=動けない」ではなく、必要最小限の固定で競技復帰を見据えた設計を行います。
■ STEP3:可動域改善とリハビリ(回復期)
炎症が落ち着いた段階で、関節の硬さを防ぐ可動域訓練を開始します。
- 関節モビライゼーション(やさしい手技による動きの誘導)
- 指屈伸ストレッチや滑走訓練
- 筋再教育(EMSや自動運動)
- スポーツ復帰を想定した実践的トレーニング
リハビリでは「痛みを取る」だけでなく、再発を防ぐ機能回復を重視しています。また、テーピング指導やセルフケアも合わせて行い、自宅でも回復をサポートできる体制を整えています。
■ STEP4:競技復帰と再発予防
最終段階では、実際の競技動作に近い負荷トレーニングを行います。
- ボールキャッチ動作の再現
- 瞬発的な力の発揮練習
- テーピングサポート下での動作確認
必要に応じて、フォーム改善や握力トレーニングも実施。再発防止のための指先・手首の安定性強化プログラムを提案し、安心して現場復帰できるよう導きます。
■ サモーナスポーツ整骨院の強み
- スポーツ整形・リハビリの専門知識を持つ施術者が対応
- 医療機関連携で骨折・腱断裂などの精密検査が可能
- 再発防止を重視したトレーニング併設型整骨院
- 学生アスリートから社会人プレーヤーまで幅広く対応
単なる施術だけでなく、「復帰後も安心してプレーできる身体づくり」までをサポート。これが、地域の多くのスポーツ選手に選ばれる理由です。
痛みを取るだけでなく、“もうケガしない指”をつくることが、私たちの使命です。
まとめ:つき指を軽く見ず、正しいケアで早期回復を
スポーツで起こる「つき指」は、決して“軽いケガ”ではありません。放置すれば、指の可動域制限や変形、競技への影響を残すこともあります。
しかし、正しい応急処置と専門的な施術を受ければ、多くの場合は早期に回復し、再発を防ぐことが可能です。
🔹 改めて押さえておきたいポイント
-
「引っ張る」「温める」はNG。受傷直後はRICE処置が基本。
-
軽い痛みでも、靭帯・腱・骨に損傷が隠れていることがある。
-
整骨院と整形外科の連携で、的確な診断・処置ができる。
-
リハビリとフォーム改善で、再発を防ぎ競技復帰をサポート。
🔹 サモーナスポーツ整骨院が選ばれる理由
江東区・大島駅/住吉駅エリアにあるサモーナスポーツ整骨院では、スポーツ外傷の専門知識を持つ柔道整復師が在籍し、「痛みの改善」だけでなく「再発予防」「パフォーマンス回復」までトータルで対応します。
- 炎症を抑える最新治療(ハイボルトなど)
- 再発防止のためのトレーニング指導
- 医療機関連携による安心の検査体制
- 学生アスリートから社会人まで幅広くサポート
よくある質問(FAQ)|スポーツによるつき指
❓ Q1:つき指は自分で引っ張って治しても大丈夫ですか?
A:絶対に引っ張らないでください。
「関節がずれたから戻す」という考えは誤解です。実際には、
- 靭帯や腱が断裂している可能性
- 関節内部に出血や腫れがある
- 骨がズレた状態(亜脱臼)になっている
といったケースも多く、引っ張ることで損傷を悪化させるおそれがあります。
→ 早めにサモーナスポーツ整骨院へご相談ください。
❓ Q2:冷やすのと温める、どちらが正しい?
A:受傷直後〜48時間は「冷やす」、その後は「温める」が基本です。
初期は炎症と出血が起こるため、冷却(アイシング)で腫れを抑えます。2〜3日後、腫れや熱感が落ち着いたら、温めて血流を促し、回復を早めます。
ただしタイミングは症状によって異なるため、専門家の判断を仰ぎましょう。
❓ Q3:どれくらいでスポーツに復帰できますか?
軽度のつき指であれば1〜2週間、靭帯損傷や骨折を伴う場合は3〜6週間以上かかります。
重要なのは「痛みがなくなった=完治」ではないこと。
可動域や握力、ボールキャッチ動作がスムーズに行える状態まで回復して初めて復帰可能です。当スポーツ整骨院では、競技動作を再現しながらのリハビリで安全な復帰をサポートします。
❓ Q4:整形外科と整骨院、どちらに行くべき?
- 骨折や腱断裂が疑われる場合 → 整形外科(レントゲンやMRIなどの検査)
- 痛みや腫れの改善、リハビリや再発防止 → 整骨院
サモーナスポーツ整骨院では、整形外科と連携しており、必要に応じて検査を依頼できます。つまり、「まず当院で評価→必要なら医療機関へ」という流れが最も効率的です。
❓ Q5:子どものつき指も整骨院でみてもらえますか?
もちろん可能です。
成長期の子どもは骨が柔らかく、靭帯より骨が損傷しやすいため、「軽い腫れでも実は骨折していた」というケースが珍しくありません。
サモーナスポーツ整骨院では、成長期特有の損傷にも対応し、早期回復と再発防止のトレーニングまでサポートします。
❓ Q6:再発を防ぐためにできることは?
- 練習前後の指ストレッチ・手首の柔軟性チェック
- 正しいフォームでのプレー
- 負担を軽減するテーピングの活用
- 定期的なメンテナンス施術
サモーナスポーツ整骨院では、再発予防プログラムやセルフケア指導も行っています。「痛みを取る」だけでなく「再びケガをしない身体づくり」を重視しています。
この記事の監修者:鮫島 洋一(さめしま よういち)
保有資格:
- 柔道整復師(国家資格)
- 鍼灸師(国家資格)
- あん摩マッサージ指圧師(国家資格)
- JSPO-AT(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー)
- NASMフィットネスエデュケーター
プロフィール:
メディカルトレーナーとして、甲子園大会や世界陸上など国内外のスポーツ現場に帯同。トップアスリートから成長期の学生アスリートまで、競技復帰・再発防止・パフォーマンス向上を見据えた施術・指導を行っている。
スポーツ障害に対する専門的な視点と、根本改善を重視した全身アプローチで、多くの競技者のサポートに携わってきた。
現在は江東区エリアにて「サモーナスポーツ整骨院」「パーソナルトレーニングジム サモーナ」を運営し、地域の運動愛好家・学生アスリートからの信頼も厚い。また、トレーナー教育のための専門学校のコース長として教育の現場でも活躍している。









