ボディビル大会前の慢性的な疲労感|20代男性の施術事例
2026年08月17日
今回ご紹介するのは、慢性的な疲労感にお悩みだった20代男性の症例です。
対象の方は、8月23日に開催される日本クラス別ボディビル選手権への出場を予定しており、大会に向けて高強度のトレーニングと減量期のコンディショニングを継続していました。
その結果として、筋疲労の回復が追いつかず、日常的に「身体が重い」「抜けない疲労感が続く」といった状態が慢性化していました。
特にボディビル競技においては、筋量・筋密度・コンディションのピークを大会当日に合わせる必要があるため、過度な刺激や急激な身体変化を伴う施術はリスクとなる場合があります。
そのため今回は、神経系や筋出力を大きく変化させない範囲でのマッサージ中心のコンディショニングを選択しました。
また本人の希望としても「大会前なので身体の感覚を崩したくない」という明確な意向があり、パフォーマンス維持を最優先とした施術計画を立てています。
【スポーツ医学的評価】扁平足傾向と股関節インピンジメント様症状の関連性
姿勢・動作評価を行ったところ、足部には軽度の扁平足傾向が確認されました。扁平足は足部アーチの低下により、下肢全体のアライメントに影響を及ぼし、特に股関節や骨盤周囲の運動連鎖に負担をかける要因となることがあります。
前屈動作では指先が床に届く柔軟性は保たれているものの、股関節前方に「詰まり感」を自覚しており、股関節屈曲時に大腿骨頭の後方滑りがスムーズに行われていないような運動感覚の違和感がみられました。
これは股関節周囲筋の過緊張や関節包の滑走性低下が関与している可能性が考えられます。
神経学的検査では明らかな異常所見は認められず、腸腰筋・中殿筋の筋力も概ね良好に保持されていました。そのため構造的な筋力低下よりも、局所的な筋緊張バランスの乱れや疲労蓄積による機能低下が主因と推察されます。
一方で、殿部(特に深層外旋筋群)に筋緊張の亢進がみられ、股関節の可動性制限および前方インピンジメント様症状に影響している可能性が高い状態でした。
【大会前アスリートへの安全性を考慮した施術戦略】全身循環改善型スポーツマッサージの実施
大会直前という競技特性を踏まえ、今回は60分間のスポーツマッサージを実施しました。
施術の目的は「可動域の強制的改善」ではなく、「疲労回復促進」「筋緊張の適正化」「自律神経系の安定化」に設定しています。そのため、特定部位への強刺激や矯正的アプローチは避け、全身の筋膜連鎖を意識したリリースを中心に構成しました。
特に下肢後面〜殿部にかけては、トレーニング負荷の蓄積が顕著であったため、筋緊張のレベルを段階的に評価しながら圧刺激を調整しています。また股関節前方の違和感に対しては、腸腰筋単独ではなく、殿部深層筋群との協調性を意識した間接的アプローチを採用しました。
大会前のアスリートにおいては、施術後の「身体感覚の変化」がパフォーマンスに直結するため、過度な可動域変化や筋出力変動を避けることが極めて重要となります。そのため、神経筋の興奮性を過度に高めないよう、刺激量・速度・圧の三要素を細かく調整しながら施術を進行しました。
【施術後の評価とコンディション変化】疲労軽減と股関節違和感の消失
施術後は全身の筋緊張が緩和され、主訴であった慢性的な疲労感の軽減が確認されました。また、股関節前方に感じていた「詰まり感」についても消失し、動作時の違和感は大きく改善しています。
今回の施術は、構造的変化を目的としたものではなく、あくまで大会前のコンディション最適化を目的とした調整であるため、急激な可動域変化や筋出力の変動は意図的に避けています。
今後は8月13日に鍼灸施術とマッサージを組み合わせたハイブリッドコンディショニングを予定しており、疲労回復と神経系調整の両面から大会当日に向けたピーキングを行っていく方針です。
【慢性疲労とスポーツパフォーマンス低下の本質】トレーニング・栄養・回復の統合的評価の必要性
慢性的な疲労感は、単なる筋肉疲労の蓄積だけでなく、トレーニング強度の過多、睡眠の質低下、栄養バランスの乱れ、水分・電解質不足、さらには心理的ストレスなど、多因子が複雑に関与して発生します。
特にボディビル競技者の場合、減量期におけるエネルギー不足やホルモンバランスの変化が回復能力に影響し、結果として「休んでも疲れが抜けない状態」に陥るケースも少なくありません。
そのため、マッサージや鍼灸などの施術のみで一時的に改善しても、根本的なトレーニング設計や生活習慣が最適化されていなければ再発する可能性があります。
住吉駅前サモーナスポーツ整骨院では、国家資格を有するスタッフが、筋骨格系の評価に加え、トレーニング内容・栄養状態・回復戦略まで含めた包括的なコンディショニングサポートを行っています。
ボディビル・フィジーク・パワーリフティングなど競技特性に応じた調整も可能ですので、大会前のコンディション調整や慢性的な疲労でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
※施術効果には個人差があります。強い倦怠感が長期間続く場合や、発熱・息切れ・急激な体重減少などの症状を伴う場合は、医療機関の受診を優先してください。









