【症例報告】1か月続く右臀部〜下腿のしびれ|60代男性・坐骨神経痛
2026年08月19日
「お尻からふくらはぎにかけて、ずっとしびれている」
「立って仕事をしていると、だんだん痛みやしびれが強くなる」
今回は、このようなお悩みで大島駅前サモーナスポーツ整骨院に来院された、60代男性の症例をご紹介します。
医療機関でMRI検査を受け、坐骨神経痛について説明を受けたうえで薬を処方されていましたが、約1か月にわたり右臀部から下腿にかけてのしびれが続いていました。
当院では症状が出ている場所だけを見るのではなく、姿勢・脊柱や股関節の動き・筋力・神経学的な所見などを確認し、現在のお身体の状態を総合的に評価しました。
※本記事は一症例の経過を紹介するものであり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。
今回の症例のポイント
今回の患者様は、
・約1か月前から右臀部〜下腿までしびれる
・座っていてもしびれがある
・立ち仕事や歩行で痛み・しびれが強くなる
・できるだけ早くしびれを改善したい
・将来的に姿勢の良い身体を維持したい
・トレーニングにも復帰したい
というお悩みがありました。
坐骨神経痛では、臀部から大腿部の後面・外側、場合によっては膝より下まで痛みなどが広がることがあります。原因や病態は一つではないため、症状の場所だけで判断せず、医療機関での診断や身体機能の評価を組み合わせることが重要です。
姿勢を確認すると右側への大きな偏りがありました
立った状態で姿勢を確認したところ、
・右肩が大きく下がっている
・巻き肩傾向
・右骨盤が下がっている
・骨盤が後傾している
・右脚が短く見える姿勢
・臀部の筋肉をうまく使えていない
・太ももの前側を優位に使っている
といった特徴がみられました。
さらに歩行や片脚支持に関係する中臀筋の機能を確認するトレンデレンブルグテストでも陽性所見がみられました。
単に「しびれている場所」を施術するのではなく、なぜ右臀部周辺へ負担が集中しやすくなっているのかを考えることが今回の重要なポイントでした。
腰・胸椎・股関節の動きも詳しくチェック
身体の柔軟性と動きを確認すると、前屈では指先から床まで約30cmの制限があり、腰を反らす動きや胸椎を回旋する動きにも低下がみられました。
また、
・脊柱の伸展・回旋
・広背筋
・ハムストリングス
・腸腰筋
・臀筋群
・大腿四頭筋
・股関節外旋筋群
などにも柔軟性の低下を認めました。
KempテストやThomasテストなどでも所見がみられたため、腰だけではなく、胸郭・骨盤・股関節を含めて身体全体の動きを整えていく必要があると考えました。
「しびれ=神経だけの問題」と決めつけずに評価
今回の症例で特に重要だったのが、複数の理学検査を組み合わせて確認したことです。
SLR、FNS、ブラガードテスト、梨状筋テスト、仙腸関節テストなどでは明確な陽性所見を認めず、足関節や足趾を動かす前脛骨筋、長母趾伸筋、長趾伸筋の筋力はMMT5でした。
一方で、
・中臀筋:MMT3
・大臀筋:MMT3
・腸腰筋:MMT3
と、骨盤や股関節を支える筋肉には筋力低下がみられました。
また、右臀部には強い筋緊張や圧痛、症状との関連が疑われる部位が確認されました。
下肢のしびれは坐骨神経などの神経が関係するケースだけでなく、さまざまな原因によって起こります。そのため当院でも、一つの検査結果だけで原因を決めるのではなく、医療機関での検査結果、症状の出方、筋力、姿勢、動作などを総合的に判断することを大切にしています。
今回行った施術
初回は、右臀部周辺だけを集中的に施術するのではなく、身体全体のバランスを考えながらアプローチしました。
主な内容は、
・骨盤周囲へのアプローチ
・ハイボルテージを使用した下肢への施術
・広背筋、腹斜筋など体幹周囲へのアプローチ
・腓骨筋など下腿へのアプローチ
・臀筋群への手技、筋膜リリース
・梨状筋を含む臀部深層筋へのアプローチ
・中臀筋、梨状筋周囲への電気刺激
などです。
今回のような状態では、症状が出ている場所だけではなく、「身体を支える機能をどう取り戻していくか」まで考えて施術計画を立てることが重要だと考えています。
初回施術後の変化
患者様にしびれの程度を「症状が最も強い状態を10」として確認したところ、
座っているとき
10 → 0
立っているとき
10 → 8
という変化がみられました。
座位でのしびれには大きな変化がみられましたが、立位ではまだ症状が残っています。
これはあくまでも初回施術直後の患者様の主観的な変化であり、症状が改善・治癒したことを意味するものではありません。
今回の症状は約1か月続いており、立位や歩行によって強くなることからも、一度の施術だけで判断せず、今後の症状や身体機能の変化を継続して確認していく予定です。
痛みを取るだけでなく「支えられる身体」へ
今回の患者様の目標は、
「とにかく、このしびれを何とかしたい」
ということに加えて、
「トレーニングに復帰したい」
「年齢を重ねても姿勢良く過ごしたい」
というものでした。
そのため、症状への施術だけで終了するのではなく、今後は中臀筋・大臀筋など低下していた筋力や、体幹・股関節機能を段階的に改善していくことも重要になります。
大島駅前サモーナスポーツ整骨院では、施術によって痛みや身体の不調にアプローチするだけでなく、必要に応じてパーソナルトレーニングを組み合わせ、身体を「動かす・支える」機能までサポートしています。
臀部から脚へのしびれでお悩みの方へ
「坐骨神経痛と言われたから、お尻をほぐせばいい」
「腰が原因だから腰だけ施術すればいい」
とは限りません。
身体の状態は一人ひとり異なり、腰椎、骨盤、股関節、筋肉、神経、姿勢や身体の使い方など、さまざまな要素を確認する必要があります。
特に、しびれが徐々に強くなる、筋力低下が進む、歩行が難しくなる、排尿・排便に異常があるなどの場合には、整骨院だけで判断せず、整形外科などの医療機関で専門的な診察を受けることが重要です。日本脊椎脊髄病学会でも、しびれの範囲が広がる場合や、下肢症状に排尿などの異常を伴う場合には専門的な診察が必要とされています。
大島駅前サモーナスポーツ整骨院では、必要に応じて医療機関での検査・診察をお願いしながら、柔道整復師が姿勢・関節可動域・筋力・動作などを評価し、一人ひとりのお身体に合わせた施術をご提案します。
江東区大島周辺で、
「お尻から脚にかけてしびれる」
「立っていると脚がつらくなる」
「坐骨神経痛と言われたが身体の動きも詳しく見てほしい」
「症状が落ち着いた後は運動にも復帰したい」
という方は、お気軽に大島駅前サモーナスポーツ整骨院までご相談ください。
【参考情報】
公益社団法人 日本整形外科学会「坐骨神経痛」「腰部脊柱管狭窄症」
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会「首や腰の痛み、手足のしびれでお困りの方へ」
坐骨神経痛・お尻から脚のしびれに関するよくある質問
Q1. お尻からふくらはぎまでしびれるのは坐骨神経痛ですか?
お尻から太もも、ふくらはぎなどに痛みやしびれが広がる症状は、一般的に「坐骨神経痛」と呼ばれることがあります。
ただし、坐骨神経痛は一つの病名というより、坐骨神経に沿って現れる症状を表す言葉として使われます。
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など腰から神経への影響が関係しているケースもあるため、「お尻が硬いから」「坐骨神経痛だから」と自己判断せず、症状の出方や筋力、感覚、腰・股関節の状態などを確認することが大切です。日本整形外科学会でも、腰や下肢の症状にはさまざまな原因があり、病態によって治療方法が異なるため正確な診断が重要とされています。
Q2. 立っているときや歩いているときにしびれが強くなるのはなぜですか?
立位や歩行によって下肢の痛み・しびれが強くなる場合、腰部の神経への負担などが関係している可能性があります。
例えば腰部脊柱管狭窄症では、歩行を続けることで脚のしびれ・痛み・脱力感が強くなり、休憩すると軽減する「間欠性跛行」がみられることがあります。
ただし、歩いたときにしびれるからといって必ず脊柱管狭窄症とは限りません。
当院では、
・どのくらい歩くと症状が出るのか
・立位と座位で症状が変わるのか
・腰を曲げたとき、反らしたときの変化
・股関節や骨盤の動き
・下肢の筋力や感覚
などを確認しながら身体の状態を評価します。
Q3. MRIで「加齢によるもの」「坐骨神経痛」と言われました。整骨院でも相談できますか?
医療機関で検査・診断を受けたうえで、身体の動きや筋力、姿勢、日常生活での身体の使い方について整骨院へ相談することは可能です。
今回の症例でも、医療機関でMRI検査を受けてから当院へ来院されています。
当院では医師の診断を否定したり、画像診断を行ったりするのではなく、
・関節可動域
・筋力
・姿勢
・歩行や片脚立ちなどの動作
・症状が強くなる姿勢
・筋肉の緊張状態
など、身体機能の面から評価します。
必要があると判断した場合には、整骨院だけで対応せず、整形外科などの医療機関での診察をおすすめします。
Q4. 坐骨神経痛はお尻をマッサージすれば良くなりますか?
お尻をほぐすだけですべての坐骨神経痛が改善するわけではありません。
お尻から脚にかけてのしびれには腰椎や神経が関係しているケースもあるため、症状が出ている臀部だけにアプローチするのではなく、原因となり得る要素を確認することが重要です。
今回の症例でも臀筋だけではなく、
・腰や胸椎の可動性
・骨盤の位置
・股関節の動き
・中臀筋、大臀筋などの筋力
・立位姿勢
・下肢の筋力
まで確認したうえで施術方針を組み立てています。
「痛いところ=原因」とは限らないため、身体全体を評価することを大切にしています。
Q5. 坐骨神経痛があるときはストレッチや筋トレをした方がいいですか?
状態によって異なります。
腰や下肢の症状に対して運動が役立つ場合もありますが、どの運動が適しているかは症状の原因や身体の状態によって変わります。日本整形外科学会も、個々の状態に応じた運動プログラムについて専門家へ相談することを推奨しています。
特に、しびれが強くなるストレッチやトレーニングを無理に続けることはおすすめできません。
まず、
「どの動きで症状が強くなるのか」
を確認することが重要です。
症状が落ち着いてきた段階では、必要に応じて低下している筋力や身体を支える機能を段階的に取り戻していきます。
Q6. 姿勢が悪いと坐骨神経痛になりますか?
「姿勢が悪い=坐骨神経痛の原因」と単純に判断することはできません。
ただし、姿勢や身体の使い方、関節の可動性、筋力などは身体へかかる負担を考えるうえで重要な評価項目です。
今回の患者様では、
・右肩下がり
・右骨盤下がり
・骨盤後傾
・巻き肩
・中臀筋、大臀筋などの筋力低下
・腰や胸椎の可動域低下
などが確認されました。
そのため症状だけを見るのではなく、「立ったときに身体をどのように支えているのか」まで評価し、施術と今後の運動方針を考えています。
Q7. どのくらい通えばしびれは良くなりますか?
症状の原因、発症してからの期間、年齢、身体の状態などによって異なるため、「○回で治ります」と一律にお伝えすることはできません。
今回の症例では初回施術後、患者様自身に10段階で評価していただいたところ、
座位時のしびれ:10 → 0
立位時のしびれ:10 → 8
という変化がありました。
ただし、これは初回施術直後の一時点での変化であり、症状の治癒を意味するものではありません。
そのため、
・座っているときの症状
・立っているときの症状
・歩行できる時間や距離
・筋力
・関節可動域
・日常生活で困っていること
などを継続的に確認しながら施術計画を調整していきます。
Q8. 脚のしびれがある場合、すぐ病院へ行った方がいい症状はありますか?
あります。
特に、
・しびれや痛みが急激に悪化している
・脚に力が入りにくくなっている
・歩くことが著しく難しくなっている
・安静にしていても症状が強い
・発熱を伴っている
・排尿や排便に異常がある
といった場合には、整骨院で様子を見るのではなく、速やかに整形外科などの医療機関を受診してください。
日本整形外科学会も、下肢のしびれや筋力低下、排尿異常などを伴う場合には自己判断で放置せず、速やかに整形外科を受診するよう案内しています。
また、腰部の神経が強く障害されると、下肢の筋力低下や感覚障害、歩行障害、膀胱・直腸機能の障害などが生じることがあります。
Q9. しびれが軽くなったら施術を終了しても大丈夫ですか?
症状の程度だけでなく、身体機能がどこまで回復しているかも確認することが大切です。
例えば、しびれが少なくなっていても、
・臀部の筋力が低下したまま
・片脚で身体を支えにくい
・股関節が動きにくい
・腰や胸椎の動きが少ない
・仕事中に同じ姿勢へ戻ってしまう
といった問題が残っていることがあります。
そのため当院では、症状の軽減だけをゴールにするのではなく、その方の目的に応じて身体機能の改善まで考えます。
今回の患者様の場合は、
「しびれを改善したい」
「トレーニングへ復帰したい」
「老後も姿勢良く過ごしたい」
という目標があります。
症状が落ち着いてきた段階で、必要に応じてパーソナルトレーニングなども取り入れ、中臀筋・大臀筋・体幹など身体を支える筋力を段階的に高めていく方針です。
Q10. 江東区・大島で坐骨神経痛や脚のしびれに悩んでいます。どこに相談すればいいですか?
まず、症状が強い場合や長期間続いている場合、筋力低下などを伴う場合には、整形外科などの医療機関で原因を確認することが重要です。
そのうえで、
「検査を受けたけれど身体の動きも詳しく見てほしい」
「仕事や歩行で症状が出る原因を身体機能から調べたい」
「症状が落ち着いたら運動へ復帰したい」
「再発しにくい身体づくりまで取り組みたい」
という方は、大島駅前サモーナスポーツ整骨院へご相談ください。
当院では、症状のある場所だけでなく、姿勢・関節可動域・筋力・動作などを評価し、一人ひとりの状態や目標に合わせて施術・運動をご提案しています。
この記事の執筆者:中澤 武士(なかざわ たけし)
保有資格:
-
柔道整復師(国家資格)
-
NSCA-CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
-
NASM-PES(パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト)
-
中学校・高等学校教諭一種免許状(保健体育)
プロフィール:
スポーツ現場から医療分野まで幅広く携わる実践型トレーナー・施術者。
これまでに、大相撲の横綱をはじめとする幕内力士、新極真空手日本代表、プロボクサー、デフフットサル日本代表、競輪選手、実業団選手、市民ランナーなど多様な競技者をサポート。
施術による痛みの改善から競技復帰、さらにはパフォーマンス向上まで一貫したサポートを行うことを強みに、学生アスリートからトップ選手まで高い信頼を得ている。
現在は、江東区エリアにて「サモーナスポーツ整骨院」「パーソナルトレーニングジム サモーナ」のエリアマネージャーとして、現場での施術・トレーニング指導に従事。スタッフ教育にも力を入れ、後進トレーナーの育成にも積極的に取り組んでいる。
区の行政事業における体操教室、トレーナー専門学校での学生教育、同業トレーナーへの指導、社内研修での講師など、教育・普及活動にも幅広く参加。
「根本改善・再発防止・パフォーマンス向上」を掲げ、身体の本質を見極める全身アプローチを信条に、多くの利用者が長く健康で動ける身体づくりをサポートしている。
この記事の監修者:鮫島 洋一(さめしま よういち)
保有資格:
- 柔道整復師(国家資格)
- 鍼灸師(国家資格)
- あん摩マッサージ指圧師(国家資格)
- JSPO-AT(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー)
- NASMフィットネスエデュケーター
プロフィール:
メディカルトレーナーとして、甲子園大会や世界陸上など国内外のスポーツ現場に帯同。トップアスリートから成長期の学生アスリートまで、競技復帰・再発防止・パフォーマンス向上を見据えた施術・指導を行っている。
スポーツ障害に対する専門的な視点と、根本改善を重視した全身アプローチで、多くの競技者のサポートに携わってきた。
現在は江東区エリアにて「サモーナスポーツ整骨院」「パーソナルトレーニングジム サモーナ」を運営し、地域の運動愛好家・学生アスリートからの信頼も厚い。また、トレーナー教育のための専門学校のコース長として教育の現場でも活躍している。









