バレーボールで多い怪我とその予防方法
2025年02月19日
バレーボールはスピード感のあるスポーツで、ジャンプや急な方向転換、ダイビングなどを頻繁に行うため、特定の部位に負担がかかりやすくなります。
その結果、特定の怪我が発生しやすくなります。本記事では、バレーボールで特に多い怪我とその予防法について、専門的な視点から分かりやすく解説します。
1. バレーボールで多い怪我
(1) 足首の捻挫
バレーボールではジャンプの着地時にバランスを崩したり、他の選手の足を踏んでしまったりすることで、足首を捻挫することがよくあります。足首の捻挫は靭帯を損傷する怪我で、症状が軽い場合でも再発しやすいため注意が必要です。
また、どんなに軽い捻挫でも適切にリハビリを行わないと、足首が不安定になり重症度の高い捻挫や膝や腰など他の部位に痛みが生じる可能性があります。
足首を捻挫してしまい、少しでも痛みがある場合は必ず整形外科や整骨院で専門的な治療やリハビリを受けてください。中には、リハビリを行わない整形外科や整骨院もあるかもしれませんが、ホームページや電話でリハビリを実施しているかどうか調べてみてください。
【予防策】
- 足首のストレッチと筋力トレーニング
- テーピングやサポーターの使用
- 正しい着地動作の習得
- 足首周囲の筋力強化
- 足関節の柔軟性改善
- 股関節周囲の筋力強化、柔軟性改善
- 体幹の筋力強化
- 片足立ちのバランス能力改善
- ジャンプからの着地の動作改善
江東区大島、住吉にあるサモーナスポーツ整骨院では、捻挫の痛みの改善、早期回復のための治療を行うだけでなく、同時進行でリハビリを行い、早期の競技復帰を目指していただいております。
スポーツにおける怪我の治療において最も大切なことは「痛める前よりもパフォーマンスアップしている」ことです。
ただ単に痛みがなくなっただけでは、痛める前と同じ身体の状態です。その状態だと、再び痛めるリスクがある状態と同じなので、痛める前よりもパフォーマンスアップしてから競技復帰することが大切です。
(2) ジャンパー膝(膝蓋腱炎)
ジャンプや着地の繰り返しによって、膝の前側に痛みが出るのが「ジャンパー膝(膝蓋腱炎)」です。膝蓋腱(膝の皿の下の腱)に炎症が起こり、悪化するとプレーが困難になります。
ジャンプ動作や着地の動作、しゃがみこむ動作で痛みが生じ、放置すると慢性的に膝に痛みが出る可能性があります。少しでも違和感を感じた段階で治療を開始することで早期の回復が期待できます。
【予防策】
- 太ももの後ろ側(ハムストリング)やお尻の筋力(大臀筋・中殿筋)を強化
- ストレッチを習慣化する
- 着地時の衝撃を分散する動作を意識する
- 大腿四頭筋とハムストリングスの筋力バランスを整える(大腿四頭筋:ハムストリングス=3:2)
- 股関節を意識したジャンプ動作や着地動作を練習する
- 股関節の柔軟性を改善する
- ジャンプの着地や踏み込み動作時に膝が内側に入らないようにトレーニングする
- 体幹の機能を改善する(前額面・矢状面・水平面の3面)
- 片足立ちのバランスを改善する
など
ジャンパーズニーなどの膝の痛みは、太ももの前・後の筋力のバランスが悪くなった際に生じるケースが多いです。簡単に表現すると「大腿四頭筋が強くて、ハムストリングスが弱い」状態になっているケースが多いです。
また、股関節の使い方が悪く、膝の曲げ伸ばしだけでジャンプや着地を行っている場合も膝の痛みを引き起こす原因の一つです。
患部の炎症を緩和させて、大腿四頭筋の硬さをリラクゼーションするだけでも痛みは改善しますが、筋力のバランスや股関節の機能などその他の問題を解決しないと、バレーボールの練習を再開してすぐに痛みが再発するリスクがあります。
痛みを繰り返さないためにも、「膝の痛み」以外の問題を解決する必要があります。
(3) 肩の腱板損傷・インピンジメント症候群
スパイクやサーブの繰り返しにより、肩の腱板(回旋筋腱板)に負担がかかり、損傷や炎症が起こります。特に、肩の動きがスムーズにいかなくなったり、腕を上げると痛みを感じたりする場合は「インピンジメント症候群」の可能性があります。
【予防策】
- 肩周りの筋力トレーニング(インナーマッスルの強化)
- 適切なフォームの習得
- 肩の可動域を広げるストレッチ(広背筋)
- 背骨の柔軟性改善
- 体幹の筋力強化
(4) 突き指・指の骨折
ブロックやレシーブ時にボールの衝撃で指を突き指したり、場合によっては骨折することもあります。指は細かい動きが求められるため、一度痛めると日常生活にも支障が出やすい部位です。
【予防策】
- 指の柔軟性を高めるストレッチ
- 正しい手の使い方を身につける
- テーピングで指を保護する
(5) 腰痛
スパイクやジャンプの繰り返しによる腰への負担、あるいはレシーブ姿勢の維持によって、腰痛を引き起こすことがあります。特に、成長期の選手では「腰椎分離症」になるケースもあるため注意が必要です。
【予防策】
- 体幹(腹筋・背筋)の筋バランスの強化
- 正しい姿勢でのプレーを意識する(日常的な姿勢の改善)
- 適度な休息とストレッチ(練習後のセルフケアの徹底)
- 股関節周囲の柔軟性改善、筋力強化
- 背骨の柔軟性改善
- 肩関節の柔軟性改善
2. 怪我を防ぐためのトレーニングとケア
バレーボールは全身を使うスポーツのため、特定の部位だけでなく、全身のバランスを整えることが大切です。
(1) ウォームアップとクールダウン
プレー前後に十分なウォームアップとクールダウンを行うことで、筋肉や関節の柔軟性を高め、怪我を予防できます。
- ウォームアップ:ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)を取り入れる
- クールダウン:静的ストレッチやアイシングで疲労回復を促進
- 少しでも違和感がある場合は整骨院でケアを受ける
(2) 筋力トレーニング
特に体幹や下半身の筋力を強化することで、ジャンプや着地時の衝撃を吸収し、怪我のリスクを低減できます。以下にバレーボール選手に必要な基礎的なトレーニング名をリストアップします。
- ヒップヒンジ
- スクワット
- ランジ
- プローンプランク
- ラテラルプランク
- ヒップリフト
- プッシュアップ
- プル動作
- ローテーション動作
(3) テーピングとサポーターの活用
足首や指、肩などの負担がかかりやすい部位をテーピングやサポーターでサポートすることで、怪我の予防や再発防止につながります。
(4) 正しいフォームの習得
間違ったフォームでのプレーは、関節や筋肉に余計な負担をかけ、怪我のリスクを高めます。経験豊富な指導者のもとで、正しい技術を学ぶことが重要です。
しかし、正しいフォームを習得するためには、柔軟性・筋バランス・日常的な姿勢・体幹の機能などを改善する必要があります。
バレーボールをやっていて違和感や痛みがある場合は、必ずスポーツ整骨院などの専門的な施設で身体の状態を確認してもらいましょう!
3. まとめ
バレーボールはジャンプやスパイクなどのダイナミックな動作が多く、それに伴う怪我も少なくありません。しかし、適切な準備やトレーニングを行うことで、怪我のリスクを大幅に減らすことができます。
江東区大島駅、住吉駅にあるサモーナスポーツ整骨院では、バレーボールによる痛みの改善から予防、スポーツのパフォーマンスアップまで幅広くサポートさせていただいております。
柔道整復師、鍼灸師、アスレティックトレーナー、ストレングストレーナー、医師、管理栄養士が連携し、皆様のサポートを全力でさせていただきます!