サモーナスポーツ整骨院スタッフ スポーツ整体×骨盤矯正で痛みの根本から改善へ!

繰り返す腰痛が治らない|股関節と骨盤の動きに着目した30代男性の症例

2026年09月7日

「腰痛がなかなか治らない」「病院や整体に通っても、痛みを繰り返している」

腰痛が長引くと、痛みそのものだけでなく、「また痛くなるのではないか」「仕事や育児を続けられるだろうか」という不安も大きくなります。

今回は、繰り返す腰痛に悩み、腰だけでなく股関節・骨盤・胸郭を含めて評価した30代男性の症例をご紹介します。

ご来院時のお悩み

患者さんは30代の男性です。

6月頃から腰痛を繰り返し、整形外科、整体、整骨院、鍼灸院などで施術を受けてきましたが、不安が解消されず、「腰痛が治らない」というお悩みで住吉駅前サモーナスポーツ整骨院へ来院されました。

これまで通院を継続できなかった背景には、施術内容や今後の方針について十分に納得できないことへの不安もありました。

そこで初回は、現在の症状だけでなく、これまで受けてきた施術や困っている動作、どのような状態を目指したいのかを確認。身体の評価結果と実施する施術について、患者さんと認識をすり合わせながら進めました。

患者さんの目標は、腰痛を改善し、日常生活・仕事・育児を不安なく行える状態になることです。

筋・筋膜性腰痛とは?

筋・筋膜性腰痛とは、腰周辺の筋肉や筋膜に負担がかかることで生じると考えられる腰痛の総称です。

長時間同じ姿勢で過ごしたあと、身体を曲げ伸ばししたとき、重いものを持ったときなどに痛みや張りを感じることがあります。

ただし、腰痛には椎間板、関節、神経、内臓疾患など、さまざまな要因が関係します。また、筋肉や筋膜のうち、どの組織が痛みの中心になっているのかを正確に特定できない場合も少なくありません。

今回も「痛い場所が腰だから、腰の筋肉だけが原因」とは決めつけず、神経症状の有無や全身の姿勢、股関節・骨盤の動きを確認しました。

神経症状を確認する検査では明らかな問題なし

はじめに、腰椎から下肢へ伸びる神経に関係した症状がないかを確認しました。

各種神経学的検査では、明らかな異常反応はみられませんでした。今回の評価では、神経への刺激によって腰痛や下肢症状が再現される所見は確認されていません。

ただし、理学検査だけですべての腰部疾患を除外できるわけではありません。症状が悪化する場合や、しびれ・筋力低下などが新たに現れた場合には、医療機関での再評価が必要です。

姿勢と前屈・後屈動作を評価

立位では、骨盤が身体の前方へ移動し、上半身が後方へ位置するスウェイバック姿勢がみられました。また、肩が前方へ入りやすい巻き肩と、右側の骨盤が下がる左右差も確認されました。

前屈の評価では、指先が膝蓋骨付近までしか届かず、FFD(立った状態で前屈し、指先がどこまで届くかを確認する評価)に制限がありました。

前屈・後屈の両方で骨盤の動きが少なく、腰を動かすことに対する怖さもみられました。

本来、身体を前に倒す動作では、腰だけでなく股関節が曲がり、骨盤が前方へ傾く必要があります。身体を後ろに反らす際にも、腰椎だけでなく、骨盤・股関節・胸郭が協調して動くことが大切です。

今回の患者さんは、前屈でも後屈でも骨盤が十分に動かず、腰周辺へ動きが偏りやすい可能性がありました。

股関節を曲げる動きにも制限

股関節を曲げる際には、大腿骨頭が股関節の中で後方へ滑るように動く必要があります。

今回の評価では、この後方への動きが起こりにくい状態でした。そのため股関節を曲げるときに骨盤をスムーズに前傾させにくく、前屈動作にも影響している可能性がありました。

柔軟性の評価では、次の筋肉に硬さがみられました。

  • ハムストリング

  • 殿部の筋肉

  • 小胸筋

  • 広背筋

ハムストリングや殿部の硬さは、股関節を曲げる動きや骨盤の前傾に影響する場合があります。また、小胸筋や広背筋の硬さは、胸郭や肩周辺の動きを制限し、身体を反らす動作に影響する可能性があります。

ただし、筋肉の硬さや姿勢だけで腰痛の原因を断定することはできません。実際の動作でどこが動きにくいのか、施術によって痛みや動作がどう変化するのかを確認することが重要です。

股関節と体幹を支える筋力も確認

徒手筋力検査では、腸腰筋と中殿筋がMMT4でした。

MMT4は、重力に逆らって動かし、ある程度の抵抗には耐えられるものの、十分な抵抗には耐えられない状態を表します。

腸腰筋は股関節を曲げるだけでなく、股関節と腰部の安定にも関係します。中殿筋は立位や歩行、片脚で身体を支えるときに骨盤を安定させる筋肉です。

今回みられた筋力低下と右骨盤下がりが、腰痛の唯一の原因というわけではありません。しかし、仕事・育児などで身体に負荷がかかった際に、腰以外の部分で身体を支える能力が不足している可能性を考えました。

実施した施術

今回は、次の施術を行いました。

  • 腰部へのハイボルト

  • 骨盤周辺の調整

  • 股関節周辺のリリース

  • 小胸筋・広背筋のリリース

まず、腰部へハイボルトを行いました。施術後は前屈・後屈に対する怖さが軽減し、身体を後ろに反らす際に骨盤を前方へ誘導しやすくなりました。

続いて骨盤周辺を調整したところ、立位でみられた右骨盤下がりに変化が確認されました。

さらに、股関節周辺のリリースを行うと、股関節を曲げたときの大腿骨頭の後方移動が行いやすくなりました。前屈時にも骨盤を前方へ傾けやすくなり、指先が膝蓋骨付近までしか届かなかった状態から、すね付近まで届くようになりました。

最後に小胸筋と広背筋へのリリースを行ったところ、身体を後ろに反らす可動域にも、さらに変化がみられました。

その場で動きが変わっても「治った」とは限りません

今回の施術後は、前屈・後屈に対する怖さが軽減し、股関節・骨盤・胸郭の動きにも変化がみられました。

しかし、施術直後に動きや痛みが改善したことが、腰痛の原因が完全に取り除かれたことや、組織が治癒したことを意味するわけではありません。

特に今回の患者さんは、数か月にわたって腰痛を繰り返しています。仕事や育児での負担、同じ姿勢が続く時間、日常の活動量、筋力、動作への不安なども確認しながら、経過をみていく必要があります。

施術後の変化を維持し、再び腰だけへ負担が集中しないようにするためには、股関節・体幹の運動や日常生活での負荷調整も重要です。

長時間座ることが腰痛の原因?

長時間のデスクワークで腰が痛くなる方は少なくありません。ただし、「座っていること」や「姿勢が悪いこと」だけが、すべての腰痛の直接的な原因になるとは限りません。

研究でも、長時間座ることで一時的な腰の不快感が増える可能性は示されていますが、座位だけで腰痛の発症を説明できるとは結論づけられていません。PubMed掲載レビュー

大切なのは、一つの「正しい姿勢」を長時間維持することではなく、同じ姿勢が続きすぎないようにすることです。

デスクワーク中は、次のような取り組みから始めてみましょう。

  • 30〜60分を目安に一度立ち上がる

  • 数分間歩く

  • 股関節や肩を軽く動かす

  • 座る位置や背もたれの使い方を変える

  • 痛みの出ない範囲で前屈・後屈を行う

仕事の手を完全に止めて運動することが難しい場合でも、立ち上がって飲み物を取りに行くなど、同じ姿勢を一度リセットするだけでも構いません。

今後の方針

患者さんの目標は、腰痛を軽減するだけでなく、仕事や育児を不安なく続けられる状態になることです。

今後は症状の変化を確認しながら、次の内容を段階的に進めます。

  • 腰部の痛みと神経症状の再評価

  • 股関節の可動域改善

  • 骨盤と胸郭を連動させる動作練習

  • 腸腰筋・中殿筋の筋力強化

  • 体幹を安定させる運動

  • 前屈・後屈に対する不安の軽減

  • 仕事や育児に合わせたセルフケア

  • 腰痛を繰り返しにくい活動量の調整

腰痛に対する運動療法には、体幹筋の活動を高める運動、筋力トレーニング、持久力運動など複数の選択肢があります。特定の「インナーマッスル」だけを鍛えれば再発を防げるわけではなく、患者さんの状態や生活に合った運動を継続することが重要です。JOSPT腰痛診療ガイドライン

腰痛がなかなか改善しない方へ

腰痛が長引いているときは、腰の筋肉だけでなく、股関節・骨盤・胸郭の動き、体幹や殿部の筋力、仕事や育児での負担などが複合的に関係している可能性があります。

また、説明を受けても納得できないまま施術を続けると、「何を目的に通っているのか分からない」という不安につながります。

住吉駅前サモーナスポーツ整骨院では、問診と身体評価を行い、現在の状態、施術の目的、今後必要な運動について共有しながら進めています。

よくあるご質問

Q1.筋・筋膜性腰痛はレントゲンやMRIに写りますか?

筋肉や筋膜への負担による腰痛では、画像検査で痛みの原因を明確に確認できない場合があります。

一方、画像に異常がないからといって、痛みが存在しないという意味ではありません。画像検査に加えて、症状の経過、神経学的所見、関節可動域、筋力、実際の動作を総合的に確認する必要があります。

Q2.姿勢を直せば腰痛は改善しますか?

姿勢を変えることで痛みが軽減する場合はありますが、姿勢だけが腰痛の原因とは限りません。

筋力や柔軟性、活動量、睡眠、ストレス、仕事の負担、動作への不安など、複数の要素が関係します。一つの姿勢を「正解」として固めるよりも、同じ姿勢が長く続かないように身体を動かすことが大切です。

Q3.腰痛があるときは安静にした方がよいですか?

強い痛みがあるときは、一時的に負担を減らす必要があります。ただし、長期間まったく動かない状態が続くと、筋力や体力が低下することがあります。

痛みが悪化しない範囲で歩く、体勢を変えるなど、無理のない活動を続けることが一般的です。動くほど痛みが強くなる場合は、自己判断で運動を続けず、医療機関などへ相談してください。

Q4.腰ではなく股関節への施術を行うのはなぜですか?

前屈や物を持ち上げる動作では、腰だけでなく股関節と骨盤も動きます。

股関節が動きにくい場合、腰部がその動きを補う可能性があります。そのため、腰だけを施術するのではなく、股関節や骨盤の動きを確認することがあります。

ただし、股関節の硬さが必ず腰痛の原因になるわけではありません。施術前後の動作を比較し、関係している可能性を判断します。

Q5.インナーマッスルを鍛えれば腰痛は再発しませんか?

体幹を安定させる筋肉のトレーニングは、腰痛に対する運動療法の一つです。しかし、インナーマッスルを鍛えるだけで、すべての腰痛を防げるわけではありません。

股関節や殿部の筋力、全身の持久力、日常の活動量なども含めて、自分に必要な運動を継続することが重要です。

Q6.すぐに医療機関を受診した方がよい腰痛はありますか?

次のような症状がある場合は、整形外科などの医療機関を速やかに受診してください。

  • 安静にしていても強く痛む

  • 痛みが急速に悪化している

  • 発熱を伴っている

  • 脚に強いしびれや筋力低下がある

  • 尿や便が出にくい、漏れる

  • 会陰部の感覚に異常がある

  • 転倒や強い衝撃のあとから痛む

日本整形外科学会も、安静で改善しない痛み、発熱、下肢のしびれ・筋力低下、排尿障害などを伴う場合は、速やかな整形外科受診を勧めています。日本整形外科学会「腰痛」

※本記事は一症例の評価と経過を紹介したものであり、すべての腰痛に同じ施術が適しているわけではありません。施術による変化や回復までの期間には個人差があります。

この記事の執筆者:中澤 武士(なかざわ たけし)

保有資格:

  • 柔道整復師(国家資格)

  • NSCA-CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)

  • NASM-PES(パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト)

  • 中学校・高等学校教諭一種免許状(保健体育)

プロフィール:

スポーツ現場から医療分野まで幅広く携わる実践型トレーナー・施術者。

これまでに、大相撲の横綱をはじめとする幕内力士、新極真空手日本代表、プロボクサー、デフフットサル日本代表、競輪選手、実業団選手、市民ランナーなど多様な競技者をサポート。

施術による痛みの改善から競技復帰、さらにはパフォーマンス向上まで一貫したサポートを行うことを強みに、学生アスリートからトップ選手まで高い信頼を得ている。

現在は、江東区エリアにて「サモーナスポーツ整骨院」「パーソナルトレーニングジム サモーナ」のエリアマネージャーとして、現場での施術・トレーニング指導に従事。スタッフ教育にも力を入れ、後進トレーナーの育成にも積極的に取り組んでいる。

区の行政事業における体操教室、トレーナー専門学校での学生教育、同業トレーナーへの指導、社内研修での講師など、教育・普及活動にも幅広く参加。

「根本改善・再発防止・パフォーマンス向上」を掲げ、身体の本質を見極める全身アプローチを信条に、多くの利用者が長く健康で動ける身体づくりをサポートしている。

この記事の監修者:鮫島 洋一(さめしま よういち)

保有資格:

  • 柔道整復師(国家資格)
  • 鍼灸師(国家資格)
  • あん摩マッサージ指圧師(国家資格)
  • JSPO-AT(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー)
  • NASMフィットネスエデュケーター

プロフィール:

メディカルトレーナーとして、甲子園大会や世界陸上など国内外のスポーツ現場に帯同。トップアスリートから成長期の学生アスリートまで、競技復帰・再発防止・パフォーマンス向上を見据えた施術・指導を行っている。

スポーツ障害に対する専門的な視点と、根本改善を重視した全身アプローチで、多くの競技者のサポートに携わってきた。

現在は江東区エリアにて「サモーナスポーツ整骨院」「パーソナルトレーニングジム サモーナ」を運営し、地域の運動愛好家・学生アスリートからの信頼も厚い。また、トレーナー教育のための専門学校のコース長として教育の現場でも活躍している。