五十肩とは?原因・症状・治療法を専門医が徹底解説
2025年04月25日
「肩が痛くて腕が上がらない」「夜中に肩の痛みで目が覚めてしまう」——そんなお悩みをお持ちの方、それはもしかすると五十肩(肩関節周囲炎)かもしれません。
五十肩は特に40〜60代に多く見られる肩の障害で、放置してしまうと長期間にわたって日常生活に支障をきたし、生活の質(QOL)を著しく低下させる恐れがあります。
当院「サモーナスポーツ整骨院」では、近隣の整形外科と連携し、正確な診断と適切な治療を行う体制を整えております。
五十肩は自然に良くなるケースもありますが、重症化した場合は1年以上痛みや可動域制限が続くことも珍しくありません。特に夜間痛や洗顔・着替えが困難な状態は、早期に対応が必要です。
痛みが強い時期は無理に動かすことで炎症が悪化することもあるため、症状に応じたリハビリや生活指導が重要です。気になる症状がある方は、お早めにご相談ください。
五十肩とは?正式名称と原因
五十肩は、医学的には「肩関節周囲炎」と呼ばれ、英語では“Frozen Shoulder(凍結肩)”**という名称でも知られています。
これは、肩の関節を包む「関節包」と呼ばれる膜状の組織に炎症が生じ、その結果として組織が硬く縮んでしまい、肩の動きが極端に制限される病気です。動かそうとすると強い痛みが伴い、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
原因についてははっきりと解明されていないものの、日常的なちょっとした動作がきっかけになることが多いとされています。
たとえば、「転んで手をついた」「掃除で高い場所に手を伸ばした」「重いものを持ち上げた」など、特別な外傷がなくても、そうした軽い負担の積み重ねによって関節包に炎症が起き、発症につながるケースが多く見られます。
かかりやすい人の特徴
五十肩は40〜60代の女性に多く発症する傾向があり、これはホルモンバランスの変化や加齢による関節の変性が関係していると考えられています。
とくに更年期を迎える年代の女性では、関節や筋肉の柔軟性が低下しやすく、五十肩のリスクが高まります。
また、糖尿病を持つ方も要注意です。糖尿病患者さんは、体内の慢性的な炎症や血流障害が関節にも影響を及ぼし、五十肩を発症しやすくなると言われています。
実際に、糖尿病がある場合は五十肩の発症率が健常者の約2倍に上がり、しかも治癒に時間がかかりやすいという報告もあります。
こうした背景から、糖尿病を持つ方や40代以降の女性は、肩の違和感を感じた段階で早めの対応が重要です。
五十肩の主な症状
五十肩は、多くの場合肩の軽い違和感から始まります。最初は「なんとなく動かしにくい」「少し引っかかる感じがある」程度ですが、時間とともに痛みが強くなり、動かすことが困難になっていきます。
特に特徴的なのが、夜間痛と呼ばれる症状です。夜、寝ているときに肩がズキズキと痛み、寝返りが打てない、痛みで目が覚めるなどの不眠の原因にもなります。
炎症が強い時期には、仰向けで寝るだけでも肩に負担がかかり、痛みを誘発することがあります。
さらに、進行するにつれて肩の可動域が制限され、「腕が上がらない」「後ろに手を回せない」といった動作が難しくなります。
これにより、洗顔や髪を洗う、エプロンを後ろで結ぶなど、日常のごく当たり前の動作さえ困難になり、生活の質(QOL)が大きく低下します。
五十肩の診断のポイント
五十肩かどうかを見極めるための大きなポイントとして、次の3つの症状があります:
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腕を前から挙げても顔の高さまでしか上がらない
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ズボンの後ろポケットに手を入れようとしても痛くてできない
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夜間に肩の痛みで目が覚めてしまう(夜間痛)
これら3つすべてに該当する場合、五十肩(肩関節周囲炎)である可能性が非常に高いとされています。
ただし、肩の痛みを伴う病気は五十肩だけではありません。腱板断裂や石灰沈着性腱炎、肩峰下滑液包炎なども似たような症状を引き起こすことがあります。
これらとの鑑別診断のためには、レントゲンやMRI検査が有効です。特にMRIでは、腱や滑液包などの軟部組織の状態が詳しくわかるため、正確な診断に役立ちます。
自己判断せず、専門機関での診察を受けることが最も確実な方法です。
五十肩の症状の経過と治療
五十肩は、発症から治癒までにかかる期間が非常に幅広く、軽症であれば数週間〜数か月で回復することもありますが、重症の場合には1年半〜3年、時には7年以上痛みや運動障害が続くケースも報告されています。このように長引くことがあるため、症状に応じた的確な対応が求められます。
五十肩の経過は大きく3つのステージに分けられます。
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炎症期(2〜9か月):この時期は特に痛みが強く、じっとしていても痛い「安静時痛」や「夜間痛」が典型的に現れます。痛みのために夜間眠れない、肩を下にして寝られないといった不眠の症状も多く見られます。
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拘縮期(4〜12か月):炎症が徐々におさまってくる時期ですが、同時に肩の可動域が著しく制限され、思うように腕が動かせなくなります。痛みは炎症期よりも軽減しますが、動かそうとすると引っかかるような痛みや不快感が残ります。
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回復期(12〜42か月):少しずつ可動域が回復し、痛みも改善されていきます。しかし、ここでも無理をせず適切なリハビリや運動を行うことが、スムーズな回復には欠かせません。
治療法としては、まず一般的な湿布・鎮痛薬・ステロイド注射などの対症療法が行われます。炎症が強い時期にはこれらで痛みをコントロールし、拘縮期以降に入ったら、リハビリやストレッチによる可動域の回復を目指します。
症状の重さや生活への影響度に応じて、適切な時期に、適切な治療を選ぶことが、五十肩を早期に改善する鍵となります。
五十肩になった時に注意すべきこと・生活の工夫
五十肩の症状が出ている時に注意したいのが、「やってはいけないこと」です。特に炎症が強い時期(夜間痛や安静時痛がある時期)に無理に肩を動かすことは厳禁です。
無理な動きは炎症を悪化させ、治癒までの期間を長引かせる原因になります。また、他人によるマッサージや肩の牽引(引っ張る行為)も避けましょう。力任せに動かすと関節に負担をかけ、痛みがさらに強くなることがあります。
また、夜間の痛み(夜間痛)を軽減するためには、寝方の工夫も大切です。特に、仰向けで寝るときに肩と肘が同じ高さになるようにタオルやクッションを使って支えることで、炎症部位への圧迫を軽減できます。腕を支えるようにクッションを抱えると、肩が安定しやすく痛みが和らぐことが多いです。
再発や他の肩への影響は?
五十肩は一度発症すると長期間の治療が必要になることもありますが、一度治癒した後に「同じ肩に再発する」ことは比較的まれとされています。治った肩にはある程度の回復が見られ、再び強い炎症を起こすことは少ないという傾向が報告されています。
しかし注意が必要なのが、反対側の肩に発症するケースです。これは、痛みや可動域の制限がある側をかばうことで、無意識にもう一方の肩に過剰な負担がかかり、結果的に反対側でも五十肩を発症してしまうという流れです。実際に、五十肩を経験された方の中には、数年後に反対側にも同様の症状が出る方も少なくありません。
さらに、糖尿病をお持ちの方は五十肩の再発率が高く、しかも両肩に発症する可能性も高いことが知られています。糖尿病では体内の組織が慢性的な炎症状態にあるため、関節包にも炎症が起こりやすく、治癒にも時間がかかる傾向があります。
こうした再発リスクを抑えるためにも、五十肩が治った後も定期的な肩のケアや予防的な運動を続けることが大切です。
まとめ
五十肩は、軽症であれば治療をせずとも自然に回復するケースもあります。しかしながら、すべての患者さんが自然治癒するわけではなく、重症化した場合には1年以上にわたって強い痛みや可動域制限が続き、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。洗顔や着替え、夜間の睡眠など、あらゆる場面で生活の質(QOL)が著しく低下するのです。
こうした慢性的な障害を避けるためには、「五十肩かも?」と感じた早い段階で整形外科や整骨院などの専門機関を受診することが大切です。適切な診断に基づいた治療を受けることで、痛みの緩和や可動域の回復が早まり、長期的な後遺症のリスクも軽減されます。
当院「サモーナスポーツ整骨院」でも、地域の整形外科と連携しながら、一人ひとりの症状に応じたケアを行っております。少しでも異変を感じたら、早めの対応が回復への近道です。









