膝の痛み=関節の異常とは限らない?実は筋肉が原因かも!柔道整復師が教える意外な真実と対処法
2025年05月29日
はじめに
膝の痛みを感じると、多くの人は「関節に異常があるのでは?」と不安になります。
確かに加齢とともに軟骨のすり減りや半月板の損傷などが生じることもありますが、レントゲンやMRI検査で異常が見られないにもかかわらず、膝の痛みが続くというケースも少なくありません。
こうした場合、実は関節そのものではなく、膝の周囲にある筋肉や膝蓋骨(お皿)の周囲に原因があることが多いのです。本記事では、筋肉が原因で生じる膝痛のメカニズムと、自宅でできる対処法について詳しく解説します。
膝の痛みの原因は2種類ある
膝の痛みには、大きく分けて2つの原因があります。
一つは関節内部の問題で、これは半月板や軟骨が損傷している場合です。これに対してもう一つは、膝の外側、つまり筋肉や腱のトラブルが原因となるケースです。
特に後者は、高齢者や筋力の低下した方に多く見られます。筋肉系統が主な原因である場合、画像診断では異常が見つからないことが多いため、痛みの原因が見逃されやすいという特徴があります。結果として、必要のない関節注射や手術を受けてしまうこともあるのです。
筋肉が原因の膝痛とは?
膝を支える筋肉の中で特に重要なのが、大腿四頭筋という太ももの前面にある筋肉です。この筋肉は膝を伸ばす役割を果たしており、膝蓋骨を通じて力を伝える構造になっています。ところが筋力が低下すると、この構造に負担がかかり、膝蓋骨周囲に痛みが生じます。
膝のお皿の上下には柔らかい筋肉や腱が骨に接しているため、構造的に弱い部分が多く、ちょっとした負担でも痛みを引き起こしやすいのです。
筋肉が弱まることでさらに痛みが増し、痛みがあるから動かさず、さらに筋力が落ちる…という悪循環に陥ることもあります。
筋肉が原因の膝痛は手術や薬に頼らず改善できる?専門家がすすめるセルフケアと注意点
「膝が痛い…でもできれば手術や薬に頼りたくない」——そんな悩みを抱える方は少なくありません。
実は、筋肉の機能低下が原因で起こる膝痛は、日常的なセルフケアと筋力強化によって改善が期待できます。特に大腿四頭筋や大臀筋(お尻の筋肉)、**ハムストリングス(太ももの裏の筋肉)**などのトレーニングやケアが重要です。
以下では、自宅でも実践しやすい方法と、注意すべきポイントをお伝えします。
1. 大腿四頭筋を活性化させるトレーニング
椅子や床に座り、片脚ずつ膝裏を床に押し付けるように太ももにギュッと力を入れて5秒キープ。
これを10回繰り返すことで、大腿四頭筋が目覚め、膝関節の安定性をサポートします。
2. 膝蓋骨(膝のお皿)周囲の軽いマッサージ
膝のお皿まわりを親指でやさしく押しながら、上下左右に小さく動かしていきます。
炎症が強い場合は無理をせず、特に痛みの出やすい箇所は避けながら、あくまで軽めに行うのがコツです。
3. 大臀筋とハムストリングスのトレーニングも忘れずに
膝の機能を支えているのは、太もも前の筋肉だけではありません。
お尻の筋肉(大臀筋)や太ももの裏側(ハムストリングス)も、膝の衝撃吸収や安定に重要な役割を果たしています。
・お尻の筋肉を鍛えるヒップリフト
・太もも裏を強化する**レッグカール(仰向けや座位でも可能)**などがオススメです。
4. 痛いときは「無理に歩かない勇気」も必要
膝が痛む状態で無理に歩くと、負担が集中し、かえって痛みが悪化することがあります。
一時的に休息をとることも、回復のためには大切なステップです。
5. 自己流はNG!必ず専門家の指導を受けましょう
セルフケアや筋力強化が有効とはいえ、自己判断で行うトレーニングやマッサージは逆効果になることもあります。
膝の痛みの原因は人によって異なるため、理学療法士や柔道整復師、パーソナルトレーナーなどの専門家の評価と指導のもと、安全に進めることが大前提です。
まとめ
筋肉が原因の膝痛は、適切なケアとトレーニングで十分に改善を目指せるケースが多くあります。
しかし、自己流に頼らず、体の状態に合った方法を選ぶことが、何よりも回復への近道。
「どの筋肉をどう鍛えるか」「どのマッサージが適しているか」は、専門家と二人三脚で取り組むことが大切です。
不安な方は、まずは信頼できる整骨院やパーソナルトレーニング施設に相談してみてくださいね。
手術不要のケースも多い
「手術しかありません」と言われた患者さんの中にも、よく診察すると実は筋肉系統が原因だったというケースが少なくありません。
確かに加齢とともに関節の変形や半月板の損傷が進むことはありますが、それが必ずしも痛みの原因とは限らないのです。筋肉が原因であれば、適切なトレーニングやケアで手術を回避することも可能です。
膝痛を根本から改善するには、まずその原因が関節か筋肉かを見極めることが最も重要です。
おわりに
膝の痛みを感じたとき、多くの方は「関節がすり減っているのでは?」「軟骨が悪いのでは?」と心配されます。
しかし実際には、筋肉の衰えや日常動作の中での使い方の偏りが、膝に余分な負担をかけて痛みを引き起こしているケースも多く見受けられます。
そのため、整形外科などの医療機関で適切な診断を受けることはもちろん大切ですが、日常生活の中で筋力を意識したケアを取り入れることも、膝痛の改善には欠かせません。
たとえば、太ももの前面(大腿四頭筋)やお尻(大臀筋)、太ももの裏(ハムストリングス)といった膝を支える筋肉をバランスよく鍛え、同時にやさしいマッサージで血流を促すことで、膝関節への負担が軽減され、痛みの緩和に繋がります。
重要なのは「無理をしないこと」。痛みのある状態で無理に動かすのは逆効果になることもあります。
ご自身の状態に合わせて、安全に続けられる運動やケアを日々の習慣として取り入れることが、膝の健康を守る第一歩になります。









