野球肩の分類|肩の痛み

2023年06月12日

江東区大島にあるサモーナスポイーツ整骨院です!今回は『野球肩』についてご紹介させていただきます。

野球肩は、スポーツの際に生じる肩の痛みの総称で、野球だけでなく、テニス、バレーボールのサーブ、スパイク、テニスのスマッシュなど、腕が頭の上を通過する、オーバーヘッド動作を繰り返すスポーツに多くみられるスポーツ障害です。

肩の関節を包む関節胞や腱や靱帯、筋肉や骨などの損傷により痛みが生じ、損傷の仕方によって、肩の前、後ろ、腕などに痛みが出現します。

最悪の場合、手術になることもあります。

野球肩が見られるスポーツ

野球肩の症状は、野球以外にも見られます。

  • 野球
  • テニス
  • バドミントン
  • バレーボール
  • ハンドボール

上記以外にも、腕が頭上を通過するような動作を繰り返すスポーツで多く見られます。なので、野球をやっていないから野球肩の症状とは違う!と独断で決めずに早期に専門家に見てもらうようにしましょう。

主な野球肩原因

オーバーユースつまり、使い過ぎによるものが多いです。しかし、単純い使いすぎだけが根本的な野球肩を発症する要因とは言えず、その要因としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 体幹の安定性不足
  • 背骨の柔軟性低下
  • 股関節の柔軟性、安定性の低下
  • 肩甲骨の安定性低下
  • インナーマッスル不足
  • 投球フォーム

など、様々な要因が野球肩の発症には関係しています。

野球肩の種類

野球肩には、肩関節を構成する組織の損傷の仕方によって、症状は多岐にわたります。こちらの記事では、野球肩の中でも発症頻度が高い野球肩の分類についてごう紹介させていただきます。

インピンジメント症候群

野球肩の中で最も発症する頻度が高いのが、このインピンジメント症候群です。投球動作などで肩を使うたびに、肩峰(肩甲骨の一部)や靱帯に上腕骨頭が衝突し、肩の関節を安定させるために働いているインナーマッスル(腱板)が挟み込まれ、炎症(肩峰下滑液包に炎症が生じる)が生じ肩関節に痛みを引き起こします。

先述したように、野球以外にもバレーボールのスパイク動作、ラケットスポーツのスマッシュ動作など腕を上から下に勢いよく振り下ろす動作を繰り返し行うスポーツでも発症することが多いです。

肩関節を動かして、70°〜120°のあたりで引っかかる感じや痛みが生じ、それ以上の角度に肩関節を動かすことが困難になります。このような状態がインピンジメント症候群の代表的な症状です。

腱板損傷

腱板とは、肩関節を安定させ、スムーズに肩を動かすために働いている『インナーマッスル』です。

棘上筋、棘下筋。小円筋、肩甲下筋この4つの筋肉の複合体のことを腱板と言います。

スポーツだけでなく、日常生活上でも腱板を損傷することが多く、全身の関節の柔軟性低下や運動連鎖(スムーズに動作を行うために必要な機能)の不具合などによって、腱板に負担がかかり、断裂したり、骨頭から剥がれたりして腱板を損傷します。

動作を繰り返すこと以外にも、肩から転倒した場合にも損傷することがあります。

痛みにより腕が挙げられない、夜間寝ている時に痛みで目が覚める。挙げるだけでなく腕を下ろす際にも痛みが生じる、腕を上げたまま維持できない、痛めた方の肩を下にして寝られないなどの症状が出現します。

リトルリーグショルダー(上腕骨骨端線離開)

成長期における投球障害で投球動作時や投球動作後に痛みを訴えることが多いです。成長期の子供の骨の末端の方には、成長軟骨と呼ばれる、骨を成長させ形成させるための細胞が集まっています。この部分は通常の骨よりも強度が弱く、過度な投球練習などで負担が蓄積し損傷しやすくなっています。

なので、リトルリーグショルダーは、過度な投球動作により、腕の骨(上腕骨)の肩の部分の成長軟骨にストレスが蓄積し、成長軟骨が離開(牽引ストレスにより離れる)し生じ痛みが出現するスポーツ障害です。

放置していると痛みが改善しなくなるだけでなく、成長障害にもつながる病態なので早期に医療機関に受診する必要があります。

投球動作以外にも、肩関節を捻ったりする際にも痛みが生じます。受傷機転は、投球動作だけでなく、転倒し肩をぶつけた際にも受傷することがあります。

当然、野球だけでなくバレーボール、ラケットスポーツなどでもリトルリーグショルダーが発症することがあります。

ルーズショルダー

その名の通り、肩関節が緩くなってしまっている状態です。動揺肩、動揺性肩関節症とも呼ばれます。

正常な可動範囲よりも肩関節が動いてしまう人に多く見られるスポーツ障害です。先天的な疾患で、上腕骨と肩甲骨からなされる関節を構成する、靱帯や関節包が緩い状態になっています。

肩の不安定間や、脱力感、痛みなどが特徴的な症状です。投球動作時にはフォロースルー時に、肩が抜けるような感じや痛みを訴えることが多いです。

肩甲上神経損傷

健康上神経損傷(けんこうじょうしんけい)は肩甲骨あたりに分布している、棘下筋を支配している神経です。棘下筋は肩関節を安定させるために働いている神経なのでこの神経が圧迫されたり、引っ張られたりすることで肩関節が正しく機能しなくなります。

主に、先述したように圧迫されたり、引っ張られることで損傷することが多いです。

テニスのスマッシュ、バレーボールのスパイクなどでも生じることがあります。主に、痛みが肩の後方に広がったり、肩甲骨の見た目上の出っ張りが目立つようになり、肩全体に疲労感が出るのが特徴的です。

最後に

野球肩は、ただ単に肩に痛みがあるだけの状態ではなく、全身の問題が要因となり発症したり、様々な損傷パターンがあるので、スポーツの際に肩に痛みが出現した場合は、早期に専門家の指示を仰ぐようにしましょう。

決して安静にしているだけでは、改善しない痛みなので、専門家の指導のもと投球動作に関係する部分の関節の機能改善や筋力強化を同時進行で行うことで早期回復が期待できます。

また、病態によっては整骨院や整体院でマッサージを受けているだけでは症状が悪化する場合があります。

江東区大島にあるサモーナスポーツ整骨院では、地域の整形外科や病院と提携し、異常がある場合はご紹介させていただく場合があります。

適切にアプローチすることで早期回復が期待できる症状もあるので、少しでも野球肩の症状の疑いがある場合は、お早めにご相談ください。

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